尿のニオイが普段と違う場合のチェックポイント
おシッコが臭い⁉いつもと違うニオイな気がする⋯尿のニオイが気になったということは、ご自身の体調の変化に気がついたということです。
尿が普段と違うニオイがする場合、尿臭には心配する必要のない場合と病院にいって検査を受けたほうがよい場合があります。
あなたのおしっこのニオイはどちらでしょうか?
尿がにおうという症状について
通常、健康な人の尿の匂いは軽いアンモニア臭がする程度です。さほど気にはなりません。しかし、水分不足や偏った食生活をしてしまった時、あるいは何らかの病気の可能性があると、排尿時に気になるニオイが発生することがあります。
尿のにおいの感じ方は人によって様々
尿の臭いが気になるといっても人によって表現の仕方が様々です。その中で多いのが香ばしいニオイです。食材によく例えられます。具体的にはツナ缶・コンソメ・ポップコーン・お煎餅のようなニオイがすると感じる方が多い印象です。
直前の飲食物の影響を受けやすい
飲食したものと同じ、もしくは近いニオイがするのであれば、ほとんどの場合問題ありませんのでご安心ください。
食べ物・飲み物によって、尿にニオイが出やすいものがあります。具体的にはコーヒー、カレー、ニンニク、ニラ、アスパラガスなどは特に尿にニオイが出やすい飲食物です。ですから、そのような心当たりがある場合は、おシッコが変な臭いがする!おかしい!と神経質にならなくて大丈夫ですよ。
注意が必要なのはきついアンモニア臭がする場合や、甘酸っぱいにおいがする場合です。
尿のにおいの原因
いわゆる「おシッコの悪臭」は、出された尿がしばらく放置されたときに、繁殖した細菌によって臭うものです。つまり、排尿時からいつもと違うニオイがする場合は、体の中でニオイの元となる原因がある可能性が高いのです。3つのパターンに分けて解説します。
尿にニオイが直前の飲食物と同じ場合
体の中の不要な物質が体外に排泄する、これが尿の役割のひとつです。尿は腎臓で血液がろ過されます。その際、飲食物に含まれている香料の中には体内で分解・吸収できないものがあるのです。それが尿に含まれて外に出てきているだけなのです。ですので、おしっこが臭い!けど食べたものと同じようなニオイの時は、ほとんどの場合問題ありません。
きついアンモニア臭がする尿の場合
尿は腎臓から尿管、膀胱、尿道を通って排泄されますが、そのどこかが細菌に感染している可能性があります。腎盂腎炎、膀胱炎、尿道炎、前立腺炎など考えられます。
甘酸っぱいニオイがする尿の場合
尿中にケトン体があふれ出ている可能性があります。ケトン体とは脂肪の分解により肝臓でつくられて血液中に放出されるアセトン、アセト酢酸、β-ヒドロキシ酪酸の総称です。このうちアセトンが甘酸っぱいにおいの原因です。
ケトン体は血液を通して脳や骨格筋、心臓、腎臓などに運ばれエネルギー源となりますが、尿にも排出されます。通常は尿に排出されても微量ですが、糖質不足や激しい運動後、糖尿病の人はケトン体が大量に生成されることがあります。健康な人はほとんど問題ありませんが、インスリン作用に異常がある糖尿病の人はケトアシドーシス(酸性血症)を来すことがあり、生命の危険があります。
病気かどうかを調べる尿検査・診察
尿検査を行って、感染症の有無、糖尿病などの基礎疾患を調べます。
泌尿器科で処方される薬
感染症ならば抗菌剤を処方します。糖尿病等が見つかった場合はそれらの基礎疾患に対応した薬を処方します。
疑いのある疾患⋯尿路感染症・糖尿病
尿のニオイが気になるからといっても、病気でない可能性もあります。心配な方は、まず泌尿器科で尿検査を受けましょう。
尿の匂いに関しては以下の記事もご参考にしてください
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