美容皮膚科の治療で「破壊して」「ダメージを与えて」「刺激して」など、一見皮膚にとって良くないと思われる、つまり「傷をつけてしまうのでは」と素朴な疑問を持つ方も多いと思われます。
シミの治療に使用されるレーザー治療を例として「破壊」「ダメージ」「刺激」というマイナスとも思われる行為がなぜ、きれいな肌を生み出すのかを説明します。
シミ(ここでは老人性色素斑)は老化と紫外線によって起きる皮膚の色素性疾患の一つです。レーザーを使ってシミを治療する時の説明として「メラニン色素を破壊して」「メラニン色素をふっ飛ばして」「メラニン色素とやっつけて」などの表現を使用して医師が説明することがあります。
患者さんとしてはせっかくきれいな肌を得ることを目的として受診したのに「破壊したり、やっつけたり、ふっ飛ばしたり」してよいのか、と不安になってしまうのでないでしょうか?
シミにレーザーを照射することは、高熱を超短時間シミを構成するメラニン色素に与えていることになります。少なくともその時点ではメラニン色素およびその周囲の正常組織はダメージを受けます。
その後の皮膚が回復する、再生する過程が重要となってくるのです。転んだときに膝を擦りむいた後に皮膚はこのような過程で回復します。
出血凝固期 → 炎症期 → 増殖期 → 成熟期
この過程が正しく進めばシミのあった部分はきれいに再生され、新しい皮膚に入れ替わるのです。
このように一旦皮膚にダメージをあたえて、新しい皮膚に入れ替わらせる治療をリジュビネーション(Rejuvenation)と美容皮膚科では呼んでいます。
美容皮膚科領域では創傷治癒過程を上手くコントロールすることが、きれいな肌を生み出すポイントとなっています。
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