メタボリックシンドローム

メタボリックシンドロームとは

メタボリックシンドロームは、インスリン抵抗性を中心とし多数の動脈硬化の危険因子が合併している状態で、内臓脂肪症候群とも呼ばれます。
簡単に言うと、血糖値や血圧が高くてお腹が出てきた人のことをいいます。

危険因子の具体的な要素は、内臓脂肪の蓄積、糖尿病、高脂血症、高血圧症などです。個々の危険因子の程度が軽くても、それらが合併することにより動脈硬化から心血管障害や脳血管障害の発症が相乗的に増加するという考えに基づき、以前からシンドロームX、死の四重奏、インスリン抵抗性症候群などとも呼ばれていましたが、1998年に症候群として正式に定義されました。

「メタボ」という言葉はメディアでも汎用(はんよう)されているため、ご存知の方も多いと思います。厚生労働省も積極的に注意を促しています。

厚生労働省肥満・メタボリックシンドローム

症状

はっきりした自覚症状はありませんが、ウエスト周囲径の増大に加えて、高脂血症、高血圧、糖尿病の3項目のうち2項目以上を満たすとメタボリックシンドロームと診断されます。

原因

カロリー、塩分、アルコールの過剰摂取、野菜不足、早食いなど飲食によるもの、睡眠不足、運動不足など毎日の生活習慣が最大の原因になります。

合併症

メタボリックシンドロームを有すると将来、心筋梗塞などの虚血性心疾患を起こす危険度が約40倍近くも高くなると言われます。
また、高尿酸血症が7割に認められ、脂肪肝も高率に合併します。このため、心臓や脳の血管障害だけでなく肝不全にも陥ることもあります。
いずれにしても、メタボリックシンドロームの引き起こしやすい合併症は生命を脅かすものばかりであり、この合併症の発症を極力抑えなければなりません。

診断と検査

診断基準は次の様になっています。
検査はウエストの測定と血液検査です。内臓脂肪の測定は厳密にはCT検査を行わないといけませんが、無用な放射線を浴びることになりかねないので腹囲の測定によって判定します。

メタボリックシンドロームの診断基準

「内臓脂肪の蓄積」に加えて、2つ以上の項目が当てはまるとメタボリックシンドロームと診断されます。

当クリニックの考え方・治療方法

内臓脂肪型肥満(上)
皮下脂肪型肥満(下)の腹部CT

European Heart Journal」より

メタボリックシンドロームの治療ですが、第一には内臓脂肪を減少させることです。
糖尿病や高血圧などの個々の治療基盤である内臓脂肪蓄積が改善されれば並行して改善されてくることが多く、個々の治療を細かく行うより内臓脂肪減少に向けて徹底することが患者さんとしてもやりやすく、また分かりやすい考え方だと思います。
基本的には体重とウエストを減らせばいいのですが、一般に体重が減るときは皮下脂肪より内臓脂肪が先に減るので、BMI22以下の標準体重を目標に、無理して減量を頑張る必要はそれほどありません。
ウエストも1カ月に1cmで十分と考え、半年以上かけてゆっくりゆっくり減らしていけばいいのです。

食事/運動療法

食事療法にしても運動療法にしても、基本的には高脂血症や糖尿病とやり方は同じです。ただとにかく継続が大切です。無理のないスケジュールを毎日継続するということが、長い目で見ると命を救うことになるのです。
また、喫煙により動脈硬化性血管障害の危険性を高めるので、禁煙は望ましいことです。

薬物療法

薬物療法ですが、内臓脂肪をなくしてしまうような薬はありません。
食事療法と運動療法による生活改善を半年行った結果、高血糖、高血圧、高脂血症が全く改善されない場合は、個々の病態に対しての薬物療法を行っていきます。

当クリニックでは、これらの患者さんおのおのに合わせた指導と適宜薬剤治療に加えて、健診などによるメタボリックシンドロームのスクリーニングも積極的に行っています。
クリニックを受診する目的は治療薬をもらうことだけではありません。時間の許す限り、生活習慣改善などの相談に応対していきたいと考えます。

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桑満おさむ医師

このページの文責:桑満おさむ(医師)
Osamu Kuwamitsu, M.D.

1986年横浜市立大学医学部卒業後、同大医学部病院泌尿器科勤務を経て、1997年に東京都目黒区で五本木クリニックを開院。

患者さん1人ひとりのホームドクターになるという理念のもと、常に敷居が低くどなたでもお気軽に来院できるクリニックを目指し、とくに日帰り検査・手術に力を入れています。技術の向上はもちろんですがより新しい医療機器や治療方法・医学情報の提供につとめています。患者さんとの会話を大切にしています。

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