健康ブームが加熱すると非常に高価な食材がもてはやされてしまうような現象がおきます。
例えばオーガニック食品。農薬や化学肥料まみれの野菜より手間暇かけたので、当然一般の食材より高価になって当たり前、って多くの人が考えるのではないでしょうか?
本記事の内容
食品業界の方、価格を上げればバンバン売れますぜ⁉
でもね〜高価な食べ物ほど体に良い、は思い込みという人間のかなしい性を訴える研究があります。「The strange effects of thinking healthy food is costlier」(The Ohio State University) にその詳細が書かれています(どなたでもご覧になれる記事です)。
年々下がり続けているオッサンのご飯代?これじゃ健康になれないよ
日曜祝日ともなると着慣れないスポーツウエアーに身を包んだオッサン達で公園は溢れかえります。さぞや日々健康を意識して仕事の合間に昼食を摂っていると思うと⋯オッサン達が普段召し上がっている高カロリー、油ギトギト、どう見ても食い過ぎ、しかも立ち食い系あるいは居酒屋のランチメニューの写真でSNSがてんこ盛り(笑)。こんなグラフを見つけました。
1992年以降サラリーマンの昼食代はぐんぐん右下がりなんです。ってことは健康に良くないことを意識してか意識しないでかは不明ですが、おしゃれ~な主婦たちが健康に良さそうと思われる高価なランチを食しているのと真逆の行動をオジサン達はとっているのだよ。
ここでやっと理解できました、サプリがオジサン達に好まれる理由が❗
テレビのバラエティ番組を敢えて観ないようにしている方が好きなのはCS系の歴史もの、あるいは科学モノではないでしょうか?そんな番組の途中で流れるCMは圧倒的にサプリメントが多いのです(当社独自の調査による)。
望んで体に悪そうなモノばかり食べているわけじゃないオッサン達は不足していると思いがちな栄養をサプリによって補おうと思っている、という重要な極秘データをサプリ会社は持っているに違いない巨大陰謀組織なんだ❗笑
なぜ高価だと効果がある、と思いこんでしまうのか?
前述のオハイオ州立大学の研究チームによれば
- ランチを買ってきて、と頼まれた場合「体に良いものをね」と指定されると価格の高いものを選ぶ傾向があった
- 安くて体に良いものを選択する場合、説明書を高いものよりじっくり読む傾向があった
- なんとなく体に良さそうなDHAは高価であるほど健康に良いと考える傾向があった
などなど、興味深い結果がでています。
低価格ランチで摂取しているオッサン達は安いランチは体に悪いと思い込み、サプリメントを購入して日々健康管理をしている、という図式なんでしょうかね。
高級食料品店と安売りスーパーの違い⋯あんまりないです
クリニック周辺には土地柄として超高級食料品スーパーもあれば安売りスーパーもあります。両者の野菜売り場は「JASマーク」入が目立つのも土地柄なんでしょうか?
数軒のスーパーを周ってみたのですが、私には同一の食材と思えるものでも値段にかなり差がありまして⋯超高級食料品スーパーの方が明らかに安い食材も多数発見しました。ってことは
ある一定のクオリティが保証されている食材の値段ってバイヤーさんの交渉能力に強い影響を受けているんじゃない
と考えた次第です。
オーガニックだから健康に良い、との明らかなエビデンスはないよ❗
オーガニックはやりの今日この頃ですが、超高級スーパーより価格の高い食材が目立ったのが、オーガニック専門店。JASマークの基準にしたがって農産物を生産する手間暇を考えたらそりゃ当然高価なものになります。しかし、どうみても同じ食材と思えるものの価格が
超高級スーパー < 安売りスーパー <オーガニック専門店
を目撃しちゃうと⋯別にオーガニックを目の敵にしているわけじゃないですけど。
ゴールデンウィークに時間を持て余している方は複数の食料品店を覗いて見て下さい。私と同じ体験ができ同様の考えになるはずです。