香港マダム御用達⁉地元密着型香港のスパ潜入レポート❗

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香港の繁華街でオバちゃん達がマッサージやスパのチラシを配っている所に遭遇した方も多いのではないでしょうか?

フットマッサージ系に多いビラ呼び込み方式の中でもおしゃれに「スパ」と堂々と名乗っているところも多いです、一般的にこのようなフットマッサージやスパと呼ばれるとことに行くと、どっから連れてきたのこの人たち、ってレベルの日雇い風のオッサン・オバちゃんにゴリゴリ・バキバキやらて悲鳴をあげている日本人観光客を多く見受けます。

香港のスパに初挑戦❗

実際上、普通に香港を訪れた日本人がフットマッサージやスパを経験する場所は、まず現地の人は利用しない観光客向けです。一方、超高級ホテル内にある「スパ」と称するところは本店がパリであったり、ニューヨークであったりして私には敷居が高すぎますし、日常使いする人はトップクラスのお金持ちだと予想されます。だって、いまから10数年前、訪れる多くの人が自家用ジェットで来ちゃうという米国のセドナという保養地でひょんなことからスパを体験して、挙動不審になりまくった苦い経験がある私。

香港で美意識が高い人が普段使いしているスパってどんなところだろう的な興味本位で、地元の友人に教わった「香港における日常使いのスパ」に初挑戦しました❗

ところでエステとスパの違いって何?

日本でも「スパ」と称する美容系と思われる施設が増えて来ました。オッサン的なスパの解釈は「スパ=温泉」なのですが、どう見ても温泉が湧いているとは考えられない場所に東京のスパはあります。中には美容室でヘッドスパというメニューがありますので、リラックスしながらアロマの香りに包まれてマッサージを受ける空間を日本ではスパと呼んでいるようです。

海外で温泉を利用して現代医学とは違った観点で体の不調を治す「クア」のイメージが強いスパですが、実際はスパとエステとの間には厳格な区分けができていないのが日本の現状であり、日本人観光客を取り込むことに力を入れている香港も同様です。だって、スパと称していてもマッサージと称していてもエステと称していても、ほとんどがこんな場所にありますからね。

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ごちゃごちゃした繁華街の雑居ビルに米国のセドナにあるようなスパがあるわけないです。この写真の香港名物の竹でできた足場を使って看板の修理をしている数名のオジサンたちは誰一人命綱を使用していませんでした。

スパの女性にリラックスしと、と何度も言われたけど⋯

ビルの一室にある香港のスパを訪ねました。作りは超高級エステやスパとは違い、地元密着型のムードを強く感じる香港スパです。同時にメインテナンスを受けることができる人数は4ー5人程度と部屋数から予想しました。友人が連絡してくれたためか、オーナー兼マッサージ師を兼ねた綺麗な女性が出迎えてくれました。この辺りからビラでお客さんを呼び込む形式の観光客向けのマッサージ屋さんとの違いが伺えます。

まずは、エステで使用されるようなダブダブのパジャマ風の着物に着替えて、エステやマッサージ屋さんで使用されるベッドに横になります。担当のオバさんが耳元でしきりに「リラックスしろ」と香港訛りではない英語で囁きます。でも、隣のビルで改築工事が行われていて、コンクリートの壁を壊す激しい機械の音が聞こえてくる部屋でリラックスしろと言われてもねえ。

一応リラックスした風を装うために目をつぶると顔にタオルをかけられてマッサージの開始です。ココナッツの香りがするオイルを塗りまくられて、スパ風のマッサージが始まりました。単なるマッサージとは違って、どこの場所がコルか?とかどこの部分に痛みを感じるか?などは聞かれません。多分、全身をリラックスさせることが目的であり、具体的に悪い場所を治癒させることが目的ではなく、気持ち良さとリラックス感を味わうところが、香港ではスパと呼ばれる場所のようです。

マッサージ後半戦に新たなお客さんが来たドアのチャイムがしきりと鳴ることと、マッサージで疲れが出たオバさんの呼吸音(ちょっと喘息気味か?)が気になって気になって、リラックスどころではありませんでした。リラックスできていないのは悪いかな、と考え寝たふりをして90分を過ごしました。

ルール無用の香港界隈

香港ではマッサージやエステは全くの無資格者でも気軽に施術ができます。空いた時間でちょっとしたお小遣いかせき風で集めたニワカスタッフでやりくりしてるところ実際にありました(だって、その足裏マッサージしてくれたオッサン、さっきまで道路にしゃがみこんでタバコ吸って競馬新聞読んでたもん)。日本では無資格者の治療?によるトラブルが時々マスメディアで報道されます⋯ところがどっこい、香港では悪質エステでさえ手を出さないレーザー系さえも平気でエステで使用されています。

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今回お邪魔した香港地元密着型のスパの一室には、日本では医療機関でしか使用できないIPL (当院のオーロラのような治療器)やHIFU(当院のライポソニックのような治療器)も設置されていました。

香港在住の弁護士さんによれば、一般的に医師のプライドが高いために美容を行なっている医師自体の評価が低く、それを真似たエステでトラブルが起きようが知ったこっちゃない、との立ち位置だそうです。良い意味でも悪い意味でも自由主義経済ファーストで拝金主義と呼ばれることが多い香港。自由の裏には自己責任という概念も強く根付いているようです。日本の場合、資本主義経済であり自由主義ではあるのですが、自己責任という考え方は一時期もてはやされましたが、根付いているとは言い難い現状は果たして良いものなのか、悪いものなのかと考えつつ香港の地元密着型スパを後にしました。

著者プロフィール

桑満おさむ(医師)


このブログ記事を書いた医師:桑満おさむ(Osamu Kuwamitsu, M.D.)

1986年横浜市立大学医学部卒業後、同大医学部病院泌尿器科勤務を経て、1997年に東京都目黒区に五本木クリニックを開院。

医学情報を、難解な医学論文をエビデンスとしつつも誰にでもわかるようにやさしく紹介していきます。

桑満おさむ医師のプロフィール詳細

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