切らないで手軽に若返り・美肌がゲットできる方法としてレーザー治療はポピュラーになってきました。
焼灼するか、蒸散させるか、あるいは色素を破壊する作用によって美容医療業界を支えてきた、切らない美容方法としてのレーザーの効果・効能は現在ドン詰まり状態です。つまり、レーザー治療は限界に達しています。
本記事の内容
プラズマによる美容医療がこれからは旬
そんな閉塞感が漂う
美容医療方面に新しい治療方法として「プラズマ」が登場しています。
プラズマといえば疑似科学ウォッチャーは大槻義彦教授が頭に浮かぶはずです。たま出版の韮沢潤一郎さんとの宇宙人に関して激しいバトルを繰り返していたことが懐かしい思い出となっていることでしょう(先日、NASAが宇宙人のいる可能性がある惑星を発見した時、宇宙人に詳しい専門家として韮沢さんのコメントが出た時は笑いました)。
「プラズマ」と聞いたら脊髄反射的にシャープのプラズマクラスターが頭に浮かぶ状況を鑑みると「プラズマによる美容医療」ってかなーり怪しげに感じてしまう私ですが、プラズマによる美肌効果がある医療機器プラズマ治療器を近々導入する予定です。
これが美容医療で使用されるプラズマ治療器「NEOGEN」です。小じわ、美肌、肝斑、リフトアップの効果が期待できます。
疑似科学臭の漂う「プラズマクラスター」とホンチャンの医療機器「プラズマ」の違いをまとめてみました。
プラズマクラスターのプラズマって何?どんな効果があるの?
CS愛好家の私は番組の間のインフォマーシャルのファンでもあります。特にトーカ堂の北社長の情弱者に対する愛情深い宣伝手法は見習う点満載。累計93万台も売れて、「この価格でのご提供は、これで最後です」的なシャーププラズマクラスタートーカ堂オリジナルの空気清浄機(加湿機能付き)を購入した方も多いんじゃないでしょうか(笑)。
シャープのサイトによればプラズマクラスターの効果は浮遊カビを除菌してくれ、浮遊菌自体の作用を抑え、付着カビ菌の増殖を抑え、浮遊しているアレルゲン(花粉症も含むらしい)、さらに浮遊ウイルスの作用まで抑えちゃう、スッゲー効果が大学の研究で証明されているそう〜です。
プラズマクラスターって新型インフルエンザが騒がれた時期に急激に目につくようになった記憶があるので、ウイルスに対する効果限定で考えると、この研究結果ってかなり怪しげです。
というのも、まずは密閉された空間の実験であり、一般家庭の部屋において同様の効果が期待できるかは謎。一般的に実験は比較対照試験が行われます。プラズマクラスターの場合だと、プラズマクラスターを稼働させた部屋と稼働させない部屋を使用して、ウイルスの浮遊ウイルスにしろ、付着ウイルスにしろ、両者の作用を抑えた効果を比較しなくてはなりません。
電化製品における「プラズマ」って用語はマイナスイオンレベルの商品オリジナル用語と考えて間違いないようです。理系特に理工学で使用されるプラズマとは別物と考えても大きな間違いではないと考えます。
美容医療で使用されるプラズマ治療器はこんな感じです
当院の近くに東京工業大学があり、プラズマの研究を行っています。特に准教授である沖野晃俊さんの研究室は多機能プラズマ技術の医療応用に強い関心をお持ちです(東京工業大学科学技術創成研究院 未来産業技術研究所 沖野研究室)。
また、医療機関としては藤沢市民病院の形成外科によって、当院が導入予定の医療用プラズマ肌治療器「NEOGEN」を使用した報告が抄録ながら存在しています(「低出力プラズマによる肌治療機器NeoGen Spaの使用経験」)。プラズマ治療器としての研究や症例報告はまだ多くはありません。しかし、治療範囲・応用範囲にどん詰まり感があるレーザーに変わる新しい美容医療機器としては期待できるものだと考えています。
このプラズマ治療で効果があると現時点で考えられているは以下の5つです。
- 目立つ毛穴の改善
- 活動中のニキビ
- 皮膚の薄い部分の小じわ
- 肝斑
- 肌のキメを整える
しかし、当院にある他の医療機器や形成外科的な技術、美容外科手術を組み合わせることにより、他院では真似のできないような効果を目論んでおります(笑)。
プラズマを発生させるメカニズムを簡単に説明しようと思ったのですが⋯。
プラズマは物質が固体 → 液体 → 気体 → プラズマ となり高エネルギーであり、激しく動き回っているガスのようなイメージです。
美容的な効果は皮膚の深部に熱を加えたことによって、創傷治癒を人工的に引き起こし肌を新生させることにあります。今までフラクショナルレーザー(当院はフラクセル)と同じような作用機序です。
導入したらすぐに体験レポートをアップしますので、ご期待くださいませ。