今では気の利いたスポーツジムにさえも置かれている「水素水」。
以前もお伝えしたように、皆様が思っているような効果は期待できないよ、って何回も説明しています。
本記事の内容
水素水の効果・効能が判明しました❗
「水素水って健康によいのですか?」と患者さんに質問されたら「いいえ、あなたが期待している効果はありません」とお答えしています。
しかし、私も気づかなかった水素水は驚くような効果があったのです。それはなんと水素水を飲むことによって「水分補給」ができる❗という、あははは、と思わず笑ってしまう効果が国民生活センターの水素水のテスト結果と水素水販売事業者へのアンケートで判明いたしました❗(爆)
詳細は国民生活センター「容器入り及び生成器で作る、飲む『水素水』」(http://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20161215_2.html)をご覧くださいませ。
水素水をアルカリ水と考えると期待ができる、「過剰な胃酸の中和」さえも、今回の国民生活センターの見解では評価されていませんでした。
いまだにこんな恥ずかしい記事を掲載しているヘルスケア情報サイトがあります。
水素水ががんのリスクを低下させると書いたヘルスケア大学
常識的な医師の間では「毒にも薬にもならない水素水」、だから患者さんの好きにしてもらえばいいじゃん、って解釈がスタンダードでした。しかし、医師が監修しているから信頼度抜群と思わせているヘルスケア大学という医療情報サイトはこんなこと書いています。
「水素とがんリスクの関係とは」とのタイトルです。小見出し「水素に期待されるがんのリスク低下」中で
水素は核DNAとミトコンドリアの保護作用を持つとされることから、生活習慣病やがんのリスクを低下させる可能性が示唆されています※。
http://www.skincare-univ.com/article/006581/より
はい、確かに水素ガスが酸化ストレスを減らす効果の実験が行われています。※印の論文は「Hydrogen acts as a therapeutic antioxidant by selectively reducing cytotoxic oxygen radicals」(Nature Medicine 13,688-694 2007)のことを示していると思われますが、
これは水素水じゃなくて水素ガスをマウスに吸わせたもの
であり、水素水じゃないでしょ❗タイトルこそ「水素とがん」ってなっていますが更新日2016/12/12の下にしっかりと「水素水の効果・効能」って書かれてあります。
水素水に腎機能を守る働きがある、と言っている一方でこりゃ不思議なことを⋯
ヘルスケア大学は飛ばします。
水素水にはこの腎臓機能障害を軽減する効果があることが、マウスを使った実験で明らかになりました
http://www.skincare-univ.com/article/006581/
腎機能の保護効果が証明されたと水素水を持ち上げながら、こっちではこんなことを言っています。「還元水素水の効果・効能」の中で
乳幼児やペットの飲用や飼っている金魚の水槽への使用は控えた方がよいでしょう。また、肝臓や腎臓に持病がある方も、医師に相談してから飲用しましょう。
http://www.skincare-univ.com/article/006571/
腎機能を守る効果があるのに、なんで腎臓に持病のある方は医師に相談する必要があるのでしょうか?
どうも支離滅裂なヘルスケア大学さんのようです。
2266名の医師が参画するのに、この表記って何?
水素水の話になると、どのような理由か知りませんが医師が監修を売りにしている、ヘルスケア大学さんは弱気になってしまいます。普通はこんな感じで監修者の名前が記載されるのです。
http://www.skincare-univ.com/article/008951/ よ
恥ずかしながらヘルスケア大学黎明期に監修に協力しちまった私。監修した場合はこのように写真(いつのだよ)と名前が記されます。しかし、水素水方面はこんな感じです。
ヘルスケア大学参画ドクター?なんじゃこれ??
更新日もほとんどの記事がつい最近のウェルク騒動の後。これってあまりにも良くない記事が多数掲載されているために、ここからはあくまで妄想ですが⋯監修した医師が辞退したんじゃないでしょうか?実は自分もここ数年は協力してこなかったヘルスケア大学のことが気になり、いくつかの記事を読みました。あまりにも無責任で非科学的、標準医学とかけ離れた内容が目につきましたので、早々に監修者として参加したことを恥じて削除を依頼しています。
数日後には私が監修した記事も「ヘルスケア大学参画ドクター」という不思議な言葉が表記されているかもしれません。