医療の専門家の監修チェックを受けていないことを自ら暴露しちゃったWELQ(ウェルク)です。
今後は医師等の専門家の監修・チェックを受けて再公開を試みているようですが、まともな医師で協力する人ってまずいないでしょうね。
でも、こんなトンデモ系の医師もいるので「医師が監修しました❗」と言っても信用できるのでしょうか?
本記事の内容
インチキ健康情報サイトのWELQが閉鎖したけど、トンデモ医療はまだまだありますぜ❗
「直観医療に基づいたシータヒーリングであなたの病気を治します」
なんていきなり言われたらどうします?
でも実際にそれを売りにして開業しているトンデモ系の医師が存在しているのです。
このような医師がDeNAの医療系情報サイトを監修したら、日本の医療はどうなっちゃうの???医師の中にもトンデモさんが多数紛れ込んでいることを頭に入れておくことが必要です。
シータヒーリングというあっち方面の医療を読み解くと⋯
どうみてもあっち方面スピリチュアル系である「シータヒーリング」(ヴァイアナ・スタイバル著 シータヒーリング・ジャパン監修 ナチュラルスピリット出版)という一般書籍があります。このシータヒーリングは脳波のうちのシータ波にアクセスして創造主の力を借りて病気を治す、新しい革新的な医療とのこと。この理論に従って医療現場に「シータヒーリング」を持ち込んでいるトンデモさんの医師がいるのです。
脳神経外科専門医と名乗る方の著作をゲットして詳細を解説しますね。
シータヒーリングはシータ脳波を作り出すことによって、瞑想状態にすることで病気を治す
ということらしいです。
シータヒーリングのヒーリングはそこいらに散らばっている「治療・治癒」を意味するヒーリングと一緒にしちゃいかんよ、穏やかで優しいエネルギーが体内の不調を癒すんだぜ。元ネタと考えられるヴァイアナさんだって、悪性腫瘍を治しちゃったんだからと「ヒーリングの科学」(串田剛著 BABジャパン発行)には書かれています。
まあ、よく見かける私はこんな治療で病気を克服しました(体験談)の類を本にしたものを信じ込んでしまった医師がいたということです。この串田さんが開業してるクリニックのサイト(http://www.ryokuen-okanoue.com/)を拝見する限りトップページに「水素水」のタブがある程度で,それほどトンデモさんには見えません。
ニセ医学にばっくりハマってしまった医師が目の敵にするワクチンの接種も行っているようですから、ひょっとしたら、本を出した後にまともな医療に転向しちゃったのでしょうかね?
現在もシータヒーリングにどっぷり浸かっているクリニックもあるよ
乳がん・子宮ガン・卵巣がんの治療を得意としているように見受けられるこんなクリニックがあります。
http://www.atanaha-clinic.com/ より 筆者が勝手にモザイクかけました。
ここはトップページにしっかりと「直観医療とは」のボタン(タブ?)があります。前述のクリニックと違って全面的に「直観医療」を行って「体内リーディング」を駆使して病気を治しているのです。
直観医療(Intuitive Medicine)とは、超感覚(サイキック)能力を使って体内の臓器の物理的・エネルギー的な情報を読み取り、その情報に基づいて行う医療のこと。海外では、「7つのチャクラ」(サンマーク出版)のキャロライン・メイスさん・看護師のクリステル・ナニさん・医師のモナ・リサ・シュルツさんなどが直観医療者として有名で広く知られています。
http://www.atanaha-clinic.com/直観医療とは より引用
一般図書にインスパイアされた方法で実際の医療を行っているんですか?
前述の串田医師のクリニックはCTも設置されているのに、こちらの方は
体内の情報を超感覚的に読むことを、体内リーディングまたはボディスキャンなどと呼びます。では、体内リーディングで、人の体内はどのように見えると思いますか? 私が初めて人の体内を超感覚的に観た時、そこには、喜び・悲しみ・怒りなど、生き生きとした感情を感じました。人の臓器は多くの感情に溢れていたのです
http://www.atanaha-clinic.com/ 直観医療とは
医療で重要なことは治療であっても、診断であっても「再現性」です。医師のイメージで診断されても困りますし、大病院への紹介状を書く時「私はこのような感情を感じました」って情報提供書作成するの?
完璧にお花畑に行かれたようです。こりゃまさに直観医療、完璧にスピ系に行っています。この女医さんは著書紹介として「シータヒーリング 病気と障害」(ヴァイアナ・スタイバル著 ナチュラルスピリット発行)の監修を行なっています、やっぱりね。
医師の裁量権と患者さんの自己決定権
私が医師になった当時は「医師の裁量権」を重く受け止めて医療を行うように指導されました。この医師の裁量権を、医師が正しい治療であると考えて「毒」を使用しても許される的に拡大解釈することもできます(がんの宣告なんてありえない時代でした)。それゆえに医師として、軽々しい行為は自ずから諌めるものと考えていました。
しかし、今では患者さんサイドの自己決定権の方が医師の裁量権より優先される時代です。医療サイドも「これこれこんな治療法があります、どれを選択しますか」と患者さんに情報を提供し、治療方針のイニシアチブを患者さんサイドに渡すべき、と考えています。そのような時に多くの患者さんはネットを使用して自分にあった最善の治療方法を調べることになります。となると、今回どうでもいい内容で、間違いも多く散見される医療情報サイトが検索結果の上位に表示されると、どうしてもそこをクリックして内容を吟味することになりますよね。
医療情報サイトを監修した医師がトンデモさんである場合を今後は注意しなければなりません
そのようなことが無いように病気になった時に参考にするべきサイトは大学病院あるいは公的病院のものに限るとの意見もあります。それが本当に正しい選別方法ならば、当院のような町医者が提供する医療情報は信頼できない、ってことになります(涙)。
こんな意味でもDeNAは医療情報サイトとして超えてはならない一線を楽々超えちゃったと、私は考えます。