三宅洋平氏という人物をご記憶でしょうか?いわゆる自然派を拗らせた方で、2016年の参議院選に立候補したことを記憶していることを記憶している方もいるでしょう。
選挙結果は当然落選でしたが、その後も自然を享受する生活を送りつつ安倍昭恵首相夫人や山本太郎氏と交流を深めながら、ワクチンの効果に疑問をいだきつつ、反ワクチン派としての発言を行っています。
三宅洋平氏がワクチン接種に反対する根拠は非科学的であり、あまりにも自分勝手な論理であり、ワクチンを忌避しても実際はワクチンに守られていることをお伝えします。
本記事の内容
反ワクチン発言を行う三宅洋平氏はしっかりワクチン接種の理由を理解してね!
言論の自由は絶対に守られなければなりません。世の中で常識とされていることに素朴な疑問を抱くことも、重要なことだと考えています。
しかし、自分で調べもしないで、科学的思考を放棄し自分の主張を補填する情報だけを選択して思考作業を行うことは、エコーチェンバー現象(自分と同じ意見の人の声しか聞こえてこない状況)に陥り、さらにバックファイヤー効果(間違いを指摘されると、かたくなに自分の認識をさらに信じ込むこと)になりかねないので注意が必要です。いまの三宅洋平氏はダニング・クルーガー効果真っ最中とも考えられます。
個人的には参議院選で脱原発を高らかに主張して、落選した自然派を拗らせた方との認識しか持ち合わせていなかった三宅洋平氏のツイッターでの発言を見かけて、勉強不足であり、ワクチンの集団免疫効果を全く理解していない様子が気になってしまいました。
三宅洋平氏の考えがスッカスカであり、あまりにも自分勝手な思考回路であることをお伝えしつつ、必要以上に自然派を拗らせた主張は世間一般には迷惑な行為であることを医学的に説明していきます。
三宅洋平氏が嫌っているワクチン、実は集団免疫によって三宅氏やその信奉者である自然派を拗らせた方面の方もワクチンの効果を享受していることになるのです。
なぜ、ワクチンの種類が増えたか?死亡者を減らすという単純明快な理由です。
私は三宅洋平氏とは参議院選のちょっと後でツイッターでやり取りしたことがあり、その時に、「素直であるけど、深く物事を考えたことが無い人」との印象を受けました。
前掲の三宅洋平氏のツイートは子どもの様な素朴な疑問として取り扱って放置する選択肢があっても、リプ欄を見てみると賛同者が多いことに医師として驚かざるを得ない状況であり、氏の幼稚な疑問に答えるべきであると判断しました。
たしかに、乳児から幼児期に接種するべきワクチンの数はこの十数年で増加しています。
ワクチンの数が増えたのは医学の進歩によって防げる感染症が増えたからです。
三宅洋平氏が生まれる以前の日本では感染症で亡くなる赤ちゃんが多く、乳児死亡率も今では考えられないくらい高いものでした。
三宅洋平氏が生まれる10年ほど前は乳児の死亡原因のトップは肺炎であり、それに続くのが腸炎や下痢などだったのです。
肺炎や腸炎の原因は感染症であり、自然派さん達が忌避する化学物質中の化学物質である抗菌剤投与が効果的治療方法であり、さらに感染予防方法はワクチン接種です。
ケミカル薬剤ってなんじゃ?
三宅洋平氏はワクチンの数が増えた理由として
明らかに子供たちの健康よりも製薬会社の利権が優先されている。
と考えています。
世の中で言われている、医師と国と製薬会社が結託した陰謀論に三宅洋平氏は取り憑かれているようですね。
交通ルールが増えて、車の安全システムが進化したのは車会社の陰謀で利権なのか?
日本では交通事故死は急激に減少しています。
三宅洋平氏が生まれた1978年の交通事故死者数は8783人であり、昨年2019年の3215人の約3倍です。
交通事故で亡くなる人が減少しているのは、車会社の利権であり陰謀なのでしょうか?
交通事故による死者数の減少の理由として常識的な解釈は、交通法規の罰則強化と車の安全性能向上なんじゃないですか?交通法規を増やし罰則を強化したことは国の陰謀では無いですし、車の安全性を向上させたのは車会社の利権が優先されていると考える人はかなり稀だと思います。
ワクチンは接種した本人を感染症から守りますし、ワクチン接種によって周囲の人に対しても集団免疫効果によって感染から守る効果もあるのです。
三宅洋平氏は集団免疫の効果を全く理解していない模様
自分はワクチン接種をしていないけど、生まれてから一度もインフルエンザに罹ったことが無い、なんて感じの話を耳にします。ワクチン接種の効果は接種した本人が感染症に罹患しないことであり、万が一罹患しても重症化しないことであり、重症化しても死亡しないことです。
ワクチン接種によって副反応が残念ながら一定数生じます。副反応を必要以上に恐れる三宅洋平氏のような人やその考えに影響された自然派を拗らせた方々はご自身は副反応のリスクを侵さないでも、ワクチン接種の効果を享受している可能性があることに気がついていないようですね。
集団免疫という言葉があります。集団免疫はある一定数がワクチン接種をすることによって、ワクチン接種をしていな人も感染症から守られることを意味しています。
今回の新型コロナ感染症の世界的感染拡大に関する報道で感染力を示す値である基本再生産数(basic reproduction number、R0 と表記されることが多いです)という専門用語を知った方も多いのではないでしょうか(実効再生産数「Rt」とは厳密には違いがあります)。新型コロナの基本再生数は現時点で2前後と考えられていますよね。
基本再生数が2であることは、感染者1人から2人に感染が拡がることを意味しています。全くワクチン接種をしていないところに、ウイルスが入り込むと1人が2人に感染させ、2人が4人に感染させ、4人が8人に感染させ⋯と感染がどんどん拡大します。
しかし、ワクチン接種をしている人がいると、当然感染の拡がりは途中で阻止され、ワクチンを接種していない人も感染リスクは低下します。
一定数がワクチン接種を受けていれば、三宅洋平氏および信奉者がワクチンを忌避していても感染を免れることが可能です。
製薬会社の利権構造があろうと、巨大陰謀組織に絡め取られた医師や国が結託してワクチン接種を推進していようが、三宅洋平氏およびその信奉者が感染症に罹患しないのは、ワクチンのおかげである可能性が大きいのです。
三宅洋平氏は襟を正して、人類の英知ともいえるワクチンに感謝をするべきです。
体質や持病によりワクチン接種が出来ない人もいます。周囲の人々がワクチン接種をすることにより、その方の感染リスクを減少させることが可能です。ワクチン接種は接種した人だけではなく、ワクチン接種ができない人を守る効果もあります。