大人の飲み物のイメージが強いコーヒーですが、健康面でマイナスになるという医学論文ってあまり見かけないのです。
もちろん妊娠中のカフェインは胎児に悪影響を及ぼしますので、避けるべきですが、今回「ブラックコーヒーは虫歯予防になる」という話が持ち上がっています。
本記事の内容
ブラックコーヒーによる虫歯予防効果なぜ期待できるのか?
ブラックコーヒーの効果を取り上げたのは http://www.dailymail.co.uk/です。こんな感じで大きく扱っています。
コーヒー豆のうちある種類のものは抗菌効果があるために、虫歯の原因となるバイキンを殺す作用によって「虫歯予防」になるという内容です。コーヒーが殺菌効果を発揮するためには「砂糖無し」が条件でありあと「濃いコーヒー」である必要があります。
どのような実験でブラックコーヒーの虫歯予防効果を確かめたのか
リオデジャネイロの大学で行われた実験ですが、虫歯の原因と考えられている歯垢のバイオフィルムをある種類のコーヒー豆から抽出された成分が破壊することを突き止めたのです。
実験には子供の乳歯と唾液が使用されていますので、年齢を重ねたオッサンの虫歯予防になるかどうかは今回の報告では明確になっていないのが残念です。
やっぱりあのポリフェノールが良いんですよ、体には
今までもコーヒーって体に良いと言う報告を何回かブログにして来ました。最近では糖尿病を防ぐ効果も判明しています。コーヒーが健康によいとされるメカニズムに必ずからんでくるのが「ポリフェノール」です。
赤ワインによる地中海ダイエットもポリフェノールが効果を発揮していることが予測されていますし、前立腺がんのリスクを減少させることも認められています。さらには肝臓のガンにもなりにくいし、コーヒーって体に良い影響をあたえるのは間違いのない事実となりつつあります。
コーヒーを飲むとガンになりやすいってデータも無くはないんですけど
コーヒーを大量に飲むと死亡リスクが高まるって論文も存在します。
しかし、この論文は過去に書かれた論文を解析する手法をとっていますのでコーヒー大量飲み傾向の人自体が強烈なストレスを受ける環境で仕事あるいは生活をしていたことまでは調査できていません。
もともとコーヒーを好む人が死亡率が高いという可能性もあるんですが、多くの論文によって「コーヒーは○○病のリスクを減少させる」という傾向が主流となっています。ここで注意が一つあります。今からコーヒーを飲んでも病気になりにくくなるという前向きの調査のものは今のところあまり見かけませんが、今回の「ブラックコーヒーが虫歯を予防する」というのは生活背景などを検証しないでもありうる話です。
でも、子供に虫歯の予防のコーヒーを飲ませよう!って結論にはなっていませんので注意してくださいませ。