どの社会にも長老と言われる人がいます。それに対抗する若い世代にとっては「老害」なんて言葉も一時期流行ましたが、最近はあまり聞かれなくなったような気がするのは自分自身が歳をとった為かもしれません。
本記事の内容
長生きした人が偉くなるのか、偉くなった人が長生きなのか???
医学的常識おけるパラドックスとして「偉い人は長生きするけど、偉くなるには男性ホルモンであるテストステロンが高い方が優位だけど、男性ホルモンが多いと免疫が低下する」というものがあります。
今、私たち泌尿器科が中心となって蔭でコッソリと男性ホルモン悪玉説を否定する動きが活発になっています。
テストステロン至上主義一派に属する私としては男性の更年期障害の治療に積極的にテストステロンを使用して来ました。至上主義一派にとって男性ホルモンが免疫力を落として寿命が短くなってしまうことに対抗する研究が密かに且つ、盛んに行われいます(コッソリと)。
男性を若々しく見せる基本はテストステロン
テストステロンは睾丸から主に分泌されるホルモンで男性が男性であるゆえんでもあります(女性でも若干テストステロンはありますが)。
イメージ的に幕末に活躍した勤王の志士は寿命が短いような気がしますけど、実際にはテストステロンが高すぎたため戦闘や斬り合い、或いは暗殺で亡くなっていて無事明治維新を行った男は結構長生きなんです。
例えば
- 伊藤博文⋯暗殺されましたが享年68歳
- 勝海舟⋯76歳
- 山県有朋⋯83歳
明治時代の平均寿命は実は男性は45歳程度(現在の平均余命とは若干計算方式が違いますが)とされていますので、彼らは断然長生きだったのです。
織田信長が「人間五十年、下天の内をくらぶれば⋯」と歌って舞うシーンをテレビや映画で見たことがあると思いますが、 ライバルの、寿命は
- 豊臣秀吉⋯62歳
- 徳川家康⋯74歳
なので、当時としては長寿といえます。戦闘のホルモンでもあるテストステロンが高かったと予想される彼ら英雄は戦闘や暗殺で死亡しない限り、出世すると長生きである傾向は見て取れます。
お金があるから長生きってワケではありませんでした
社会的に出世することによって長生きすることは「お金持ちは長生きで、貧乏だと早死に」という解釈もなりたちますので、格差社会といわれている現代でも実際にそのような傾向が出てくる可能性があるんですが⋯実はどうも違っているようです。
社会の格差が取り沙汰されて久しいですが、ある研究によると、貧しい人は早く死に、富める人より病気になる傾向にあるといいます。動物の世界ですのでそのまま人間に当てはまるかはいくつか疑問点がありますが、こんな話題を見つけました。
これはヒヒの世界の話ですが結論としては「高い地位にあることが健康である原因」つまり「偉い人(ヒヒ)ほど長生き」ということになります。
偉いヒヒは他のヒヒより良い食べ物を摂っている可能性はありますが、少なくとも健康にお金をかけることは不可能ですんで。
テストステロンの不思議
このヒヒたちの調査によっていくつかのことがわかって来ました。
- 地位が高いほど怪我をしにくい
これは喧嘩などの場合、自分は参加しないで部下にさせることによってあり得ますが
- 怪我や病気になっても偉いヒヒは回復が早い
という興味深い結果が得られています。
さらにその回復力は地位の低いヒヒの3倍❗だったのです。動物の社会こそオスの地位はテストステロンや糖質コルチコイド(副腎皮質ホルモン)の優位によって決まりますので、本来なら病気になりがちで、回復する時間が遅くなるはずなんですが。
ストレスの回復時間が地位によって違っていた❗
この地位の高さと健康の説明に対してある仮説を立てることができます。ストレスを中心に考えると
- 偉い人は好き勝手にできるために、ストレスホルモンである糖質コルチコイドが分泌されても体に良い働きをする
- 地位の低い人のストレスホルモンは虐められたり、不平不満によって分泌される
やりたいことができる、例えば好きな時に激しい運動をする場合のホルモンは短期間に一気に分泌されこれによって健康が維持出来ますが、虐げられた状況において分泌されるホルモンはジワジワと長期に渡って健康を害すると言えます。
会社で虐げられていても、好き勝手なことをした方が健康には良いと言う、強引な結果を導きました。健康で長生きするためにはストレスを発散するために心が高ぶる様な良い意味のストレスをかけ、運動などでエネルギッシュに活動することが重要なのかもしれません。
私は男性更年期障害の患者さんに常に言ってきたことは正しかったようです。
「男が一番元気になる方法は仲間と悪巧みするときなんですよ」
このブログは彼女、奥様の目につかない所でお読みくださいませ、オッサン達よ❗