ドクターズコスメって定義自体がハッキリしていないということは、以前ブログでお伝えしました。普通の化粧品より医師が開発した、といわれると安心感がでるし、効果が期待できるような気がするのは当然ですが化粧品選びの場合は慎重に行わないと行けないよ、という内容でした。
健康食品・中毒百科(内藤裕史著)という私の愛読書に「ゲルマニウム」という項目があって、未だにゲルマニウムを体に良いと思っている人いることが、信じられませんでした(ブレスレットとかのスポーツ選手が使用しているものはデータ不足で判定不可能)。
まさかと思って化粧品に含まれているものがないか、ネットで検索したら出てきてしまいました⋯まさかのゲルマニウム入りのドクターズコスメを発見❗
ドクターズコスメだからって安心できない❗ゲルマニウムの副作用
1970年代、私が子供の頃「ゲルマニウムって体に良いみたい」的な風潮がありました。ラドン温泉とかと同じ時期だと思います。その当時のゲルマニウムブームは日本発で、1980年代にはなんと英国にまで拡がって当時大流行というか、大問題になっていたエイズに効果があると宣伝して販売されていたのです。
日本ではゲルマニウムを飲むことによって死亡者が11人報告されていたのに⋯。中毒を起こした47人の中で子供は全員急性の腎不全で死亡するという悲惨な結果でした。その後、ゲルマニウムを飲むという健康法はなりを潜めてましたが、こんどはブレスレットなどの形でゲルマニウムの効果・効能が宣伝されるようになりました。
ゲルマニウムに対する国民生活センターの見解
ゲルマニウムのブレスレット等に対する国民生活センターの見解は非常に厳しいものでした。
飲む有機ゲルマニウムよりは安全かな?
金属製のゲルマニウム入りのブレスレット(なかにはゲルマニウムが含まれていないものもあった!)はかぶれる程度の問題でしたが、業界の自粛の為か、最近は見かけなくなりました。ゲルマニウムは体内に取り込まれると中毒がおきるのは間違いないので、安全性を問われるドクターズコスメに入れ込む必要性がなぜあるのか非常に疑問に思います。
有機ゲルマニウムというサプリも出回っていますが、これよりは顔に塗る化粧品ですから、あまり目くじらを立てないでいいのかもしれません。
効果・効能を化粧品に求める為にカネボウの白班事件が昨年、マスメディアを騒がせました。医薬部外品の承認を受ける為に厚生労働省に提出した論文自体にねつ造の疑いがある酷い経過が報告されています。
ドクターズコスメというと使用者は医師が関わった商品であるので、安全性が高く、さらに求める効果も高くなりがちです。様々なドクターズコスメ(別に医師が関わんないでも名乗ることは可能です)は比較的高額な商品でもありますので、消費者としては購入するときは慎重に行った方が良いに決まっています。
みなさんも情報を収集する面倒な作業を惜しまないようにしてください。