揚げ物大好きなオッサンには気になる記事がハフィントンポストに「Fried Foods Could Be To Blame For Aging And Dementia, Study Says」というタイトルで掲載されていました。
特にカリカリベーコンがいけない、なんて非情なことを言っているんです、このハフポスは❗「一番好きな食べ物は?」と言われると、「ベーコン❗」と即答してしまう私としてはこの記事に絡みます(怒)❗
揚げ物で認知症のリスクが高まる?
以前、トンカツを守ったブログを書いた私にお任せください、揚げ物好きのオッサン達。
AGEという終末糖化産物が今回の悪者
この終末糖化産物はAGEとかAGEsとかで呼ばれますが、正式にはAdvanced Glycation End Productsと書き、略してAGEだそうです。このAGEって「年」とか「歳を取る」というイメージがつきまといますし、ローマ字読みすれば「アゲ」ってまさに揚げ物を最初から目の敵にしたような言葉です(さらに怒りが高まる)。タンパク質に熱を加えた時に作られる物質で老化を進めるなんてことを言われている悪役なんです。
この記事を書いた人は本当にもとの論文を読んでいるんだろうか? 「揚げ物を摂りすぎると認知症のリスクが高まる」と題して日本版ハフィントンポストは記事にしています。果たしてこの理論のもとの論文ってあるのか?と疑いの目で調べましたら、出てきました、元の文献。
これはPNAS (Proceedings of the National Academy of Sciences) と呼ばれ、日本の新聞とかで「米国科学アカデミー紀要によると」的に医学・科学の新しい知見や発見の記事が掲載される時に見かける権威のある学会誌なんです(オヤジの立場危うし)。
落ち着いて論文を読んでみますと、
- アルツハイマー型認知症はメタボリックシンドロームと密接な関係がある
- サーチュイン1(SIRT1)遺伝子が抑制されていることは認知症の主な原因である
- AGEはSIRT1に悪影響を及ぼしている
と、なんだかケチが付けられない非常に私的にはマズい状況になってきてしまいました。
どなたかこの論文読み込んでケチを付けてください
STAPで脚光を浴びている小保方さんの論文に世界が注目して、なんやかんやとケチがつけられています。STAPとベーコンを比較するのは申し訳ないですが、アルツハイマー型認知症は世界中が困っている病気ですので、どなたか理系の重箱の隅をツツくことが大好きなオッサンの協力を希望します。
この論文はどう見ても、どう読んでも、どう調べても
- 肉を高温で熱した食品は、AGEが大量に含まれる
- AGEは細胞の老化を進行させる
という結論に達してしまいます。カリカリベーコンは認知症の原因である、とは書いてはいませんけど同じことです。
難癖をつけるとしたらマウントサイナイ医科大学って陰謀論好きの方だったら「ユダヤ系の病院だから、ベーコン業界を陥れる陰謀だ」となるでしょうし、偏差値至上主義の方だったら「全米医大ランキングでも下の方だよ」となりますか。医学系の研究者だったら「インパクトファクター9.737 じゃん」と。でも私たちが崇めるThe Journal of Urologyでさえインパクトファクターは3.9前後ですので、米国科学アカデミー紀要には到底かないません。
これに対抗するにはNature(インパクトファクターは38.597❗)に「ベーコンはアルツハイマーとは関連無し」という論文を小保方さんにでも投稿してもらうしかないです。
カリカリベーコン大好きオッサン、大惨敗。