トマトってリコピンとかビタミンとか豊富で健康に良いとされています。海外では「トマトが 赤くなると医者が青くなる」というおばあちゃんの知恵的(最近、私すごく気にいっています)に民間療法として昔から知られていました。
本記事の内容
トマトジュースって健康に良いイメージがありますね
最近「トマトジュースが高血圧に効果がある」
という話が出回っていますが、さらに「トマトを食べると乳がんのリスクが減る」という話もでてきています。ちなみにダイエットを目的としたトマトを主成分にしたサプリは行政から怒られましたね、インチキって。
私はトマト大っ嫌いなんですが、トマトが乳がんのリスクを減らすという話は医学的裏付けがとれているようですので、大っ嫌いなトマトの効能をお話しします。
トマトはリコピンによってアディポネクチンを増やす
トマトにはリコピンが含まれていて、リコピンには血糖値とコレステロールなどの脂質をコントロールしているアディポネクチンを増やす作用・効能があるということが医学論文によって発表されています。アディポネクチンは「やせホルモン」、または「長寿ホルモン」なんて呼ばれるホルモンの一種で、脂肪細胞から分泌されます。
トマトに含まれるリコピンを25ミリグラム毎日食べると良い
トマトを沢山食べるとアディポネクチンが9%も増加するという報告があります(Effects of Tomato and Soy on Serum Adipokine Concentrations in Postmenopausal Women at Increased Breast Cancer Risk: A Cross-Over Dietary Intervention Trial J Clin Endocrinol Metab, February 2014, 99 (2) :625– 632 )。
この研究は閉経後の女性70人を対象に、トマトを食べなくてもトマトジュースでもOKでありリコピンを一日25ミリグラム以上摂ってもらうことを10週間続けました。このアディポネクチンは乳がんのリスクを下げるというより、アディポネクチンの血液中の濃度が低い人は乳がんになりやすいことは多くの論文で支持されています。
トマトジュースで乳がんにならないためには体重の管理がポイント
トマトのリコピンの作用とかを利用してダイエット効果を謳ったサプリがありますが、これ実は判断が難しいのです。今回の論文によるとアディポネクチンの濃度が高くなる為には、体重が少ない(BMIが低い)という条件と強いつながりがあったのです。また、肥満は乳がんのリスクを高めることも知られています。ですから、
肥満じゃない→トマトでリコピンによってアディポネクチンが増える→乳がんのリスク減少
が、この論文の結果であり、インチキサプリが示していたように
トマトが原料のサプリでリコピン摂取→体重が減る、ダイエット効果ありという図式は成り立たないのです。この因果関係を間違えるとインチキサプリの餌食になってしまいますのでご注意ください。
トマトはそのまま食べるよりジュースとか缶詰、スープの方が効果が期待できるという話もありますが、塩分には気をつけてください。でも、ケチャップでも効果あるとの説もあるんですが、カロリーが少し気になります。