韓国は美容整形を受ける人の割合が世界イチであることは、今や世界の常識です。
当然、美容整形クリニック間の競合も激しくなってきます。
本記事の内容
実績を示すために切った骨まで展示?
http://www.yomiuri.co.jp/より
美容クリニックの間で技術を争う競争が激しくなるのは、テクニックの向上のためには好ましいことですが、目立った広告を行うことによる宣伝合戦はいただけません。
上の写真のように韓国に旅行に行ったことのある人は町中に溢れかえる「使用前 使用後」「ビフォーアフター」の写真広告を目にしたのではないでしょうか?中にはエラを削る手術で取り出した骨を写真ではなく、ガラスケースにいれて駅で展示したクリニックもあったそうです⋯当然、医療廃棄物管理法違反で罰金。
日本の美容広告も結構酷い
日本では医師法等によって医療の広告は厳しい規制を受けています。ホームページは広報であり、広告ではない、という判断によってホームページ内の表現はあるていど常識的なものは許されていました。中には「うそでしょ!」といった感じの内容の美容クリニックのホームページの写真(明らかに加工してある)もありますが、「広告だものね!」とリテラシーの高い方は鷹揚に対応していることが予想されます。
テレビで取り上げると信頼度が高くなるけどその内容は?
テレビの健康番組はたとえNHKのであっても専門家からみると「?」の場合があります。有名教授クラスが出演するとテレビ+教授+NHKの莫大なスパイラルが起き、一時的にブームになる病気や健康法が出現しますが、実際に出演した教授本人が放送された番組を見て「?」と思うことがあるんですよ、私は数人の出演した有名大学の教授に聞きましたもの。
顔のタルミ解消エクササイズの効果??
世界一受けたい授業という番組で「ほうれい線&顔のたるみ解消する」
と題して表情筋や顎舌骨筋を鍛えることを取り上げていました。「まいうー体操」という名前で呼んでいるようですが、この方法は二重あごや顔のタルミを改善する効果は間違いなくあると思います、もちろんエクササイズを続ける強い意志があればの話ですが。でもこのビフォーアフターの比較写真、よくよく見ると酷くありませんか?
エクササイズ前の写真はうつむいて、後の写真は正面を見ている!
かなり際どいビフォーアフター画像じゃん!
これはやらせでもないし、加工した写真でもないから反則技にならないんですかね?これを疑うこと無く信じた純真な世の中の女性が日夜「まー」「いー」「うー」なんて普段力を入れない筋肉に力をいれている姿を想像するだけで涙が出てきてしまいます。 さらにこの番組内では「ヒートショックプロテイン」のことをやっていましたが、これってひょっとして美容クリニックにあるレーザーや糸による「顔のたるみを改善する」を意識していませんか?
Heat Shock ProteinsはStress Proteinsとも呼ばれある一定の温度などでタンパク質が変成することにより、細胞を守る働きがあるとされているもので、最初はハエを使った実験でわかったものなんですけど、まだ実用化はされていないんじゃないでしょうか?
お風呂に入ったくらいでヒートショックプロテインで顔のたるみが取れるかあ?
あたたかいお風呂にゆっくりつかると疲労感が取れて、肌も若々しくなった気がして、さらにリラックス効果によって頭の中もスッキリする、それと医学的・科学的に呼ぶヒートショックプロテインの働きって意味していることがまったく違うんですけど。
ちなみに、美容クリニックで使用されるレーザー等によるたるんだ顔のリフトアップに使用される医療機器の場合、深部温度が60度近くまで上がらないと皮膚や筋肉のタンパク質は変化しないことが明らかになっています。ですから、熱めのお風呂に入ったくらいで顔のたるみを改善することは不可能と思われます。
また、熱めのお湯で洗顔すると言った方法も見受けられますが、万が一タンパクに影響させるなら、間違いなくヤケドしますのでご注意ください。
この番組に出演した医師も多分、本当に主張したいことの一部しか説明できなかったでしょうし、医学的に詳しく説明した所もカットされたと予想します。 日本のマスメディアは韓国の美容クリニックの過激な広告を取り上げるなら、日本のテレビの健康番組のチェックをした方がツッコミどころ満載なんですけど。