鼻血がでるとエッチなことを考えているからだ、とからかわれたことありませんか?思わぬ場面で出てしまう鼻血について、何故鼻血がでるのかというメカニズムと原因、そして応急処置としての民間療法について格調高く、医学的科学的(?)に考えていきます。
本記事の内容
鼻血のホントウの原因はエッチなことを考えるからか?
私は鼻中隔わん曲症があって、さらに肥厚性鼻炎があるため小学校の時よく鼻血を出していました。授業中に鼻血を出したときに先生に「エロいこと考えていただろう!」と言われたことさえあります。当時、実際に変なことを考ていたかどうかは記憶にありませんが、鼻血をだす癖のある男子は必見❗
鼻血は決まった場所からでます
これは高校生クイズとかの雑学問題で出題されてご存知の方も多いとおもいますが、「キーゼルバッハ部位」と呼ばれる場所から鼻血って出るんです。
キーゼルバッハ部位は思ったより前のほうにありますので、外からの刺激に弱いんです
鼻をほじったり、鼻をかみすぎるとここの部分から出血が起こります。鼻の炎症やアレルギーがあるとここの血管自体が拡張していますので、ちょっとした刺激(妄想の刺激でなく)でも傷がついて出血してしまうんです。鼻炎があると鼻をかむ回数も増えますし、かゆみによって鼻を擦ることも多くなりますので、その刺激で子供の場合、鼻血がでてしまうんです。
オッサンの場合はエロいことを考えると鼻血がでるかも
年を重ねると血圧が高くなります。血圧が高くなるとキーゼルバッハ部位の血管の血圧も、もちろん高くなります。さらに心臓に問題があったり、自分から「血液サラサラ」を求めて抗凝固剤系の薬を飲んでいるオッサンも多いのではないでしょうか?ふしだらなことを想像したり、子供時代とは違って直接的エロい行動にでるときは、人間の血圧は当然上昇します(交感神経が優位になるため)。さらに、血が止まりにくい薬を飲んでいると医学的にいうところの「出血傾向」が出てしまいます。
オッサン興奮→血圧上昇→健康のため血液サラサラ→鼻血
という流れが出来てしまいます。不埒なことを考えると男性ホルモンの一つであるテストステロンが放出されます。テストステロンは足りなくなると「うつっぽい症状」を招きLOH症候群の原因とされているので、テストステロンの分泌はオッサンにとっては好ましいことと判断しています。
血圧が高めであり、血液サラサラの薬を飲んでいて、さらに今は花粉症のシーズンですので、鼻をかんだり擦ったりと鼻に外部から刺激が加わってしまいます。鼻血がでやすい人に取っては恐怖の季節なのです。
鼻血を出すことの多い方はこの時期はあまりエロいことを仕事中などの考えないようにした方が良い、とアドバイスしておきます。他の原因で鼻血がでても、このブログを読んだ女子には「あっ、あの人仕事中にエロいこと考えてる!」と間違いなく思われますので、ご注意ください。
正しい鼻血の止め方 民間療法と病院の治療法
一番有名なのはクビの後をトントン叩くことでは無いでしょうか?これで鼻血がとまった方がいらしたら是非ご連絡ください。この首トントンした場合に普通は同時にティッシュを鼻に詰めますので、これによって医学的にいうところのティッシュによる「圧迫止血」の効果で鼻血が止まっている可能性が大なんではないでしょうか?万が一、周囲に鼻に詰めるのに適したグッズが無い場合はどうしましょうか。そんな場合は鼻を外から力を入れて抑えても止まる可能性はありますが、出血部位が後の方にあった場合は、あとで説明するポジションをとって圧迫止血を試みてください。
無理矢理首トントンの効果を医学的にこじつけます
首の周辺には脳から直接出ている神経が多く分布しています。そのなかで副交感神経とよばれる、所謂「リラックスさせる神経」があります。首トントンにより何かしらのメカニズムで副交感神経が血圧を高くする交感神経より優位になると、当然血圧は下がり鼻血を放出している圧も降下するために止血が可能かもしれません(この辺りまったく責任はおいません)。
副交感神経がどんどん亢進しますと「Elction」が誘発されますので、結局女子に「オッサン、エロいこと考えていたんだ」と白い目で見られることは避けられません。民間療法である「鼻になにかを詰める」というのが簡単で効果的だと思われます。
鼻血で病院を受診してもガーゼを詰めるだけです
病院はズルくてその鼻に詰めるガーゼに血管を収縮させる働きのある薬をしみ込ませるだけです。民間医療的には「タバコ」の血管収縮効果を狙ったものもありますが、葉っぱを鼻に詰めると急速にニコチンが体内に吸収されて非常に危険ですので、良い子の皆さんは絶対にマネをしてはいけません。
放置してはならない鼻血もあります
高齢者の鼻血はキーゼルバッハ部位より後方に原因部位があることが耳鼻科の医師の話によると多いそうです。高齢者の場合、血圧も高いことが多いですし、抗凝固剤を血液サラサラというレベルではなく、脳梗塞の再発予防、心臓病の再発予防のためにあえて血が固まりにくい薬を服用している場合があります。このような場合は民間療法では太刀打ちできません。専門医の受診をお勧めします。
大量鼻血経験者の私
鼻中隔わん曲があった私は7年ほど前に、入院して手術をしました。手術はもちろん非常に上手くいったのですが(担当医が後輩で入院中は我がまま放題の私にかなり困惑していました)、明日退院という日の明け方に鼻血がドバッと出だしました。明け方で看護師さんに迷惑をかけたり、当直の医師を起こすのもなんだし、なんて妙に気を使う患者になった私はナースコールを押すのを辛抱していました。
朝の回診時に看護師さんに血だるま状態で発見され、病棟中が大騒ぎになりました(改心したつもりが裏目に出てしまった)。血の濃さを表すヘモグロビンがなんと8.1まで下がっていたのです(通常は13以上くらいが正常)。本来なら輸血をしてもおかしくないくらいの出血だったのです!別にエロいことを考えたわけではないのですが⋯。このように鼻血で大量出血する場合もありますので、たかが鼻血と舐めてはいけません。
鼻血が出やすい人は、常用している薬をチェックしよう
高齢者の場合、出血した血は喉の方に流れ込んでしまって下手をすると気管に流れ込んでしまうことさえあります。特に血圧が高くなる冬場は血圧上昇によって鼻血が出ることが多くなりますし、さらに花粉症を合併していると、この2月は高齢者にとっては鼻血の季節になってしまいます。
正しい民間治療的応急処置のポイント
この場合、応急処置として鼻にティッシュを詰めて下の図のようなポジションで少し様子をみてください。ティッシュが手元になくても、この圧迫法と体勢で鼻血がのどの方に流れて誤嚥する確率は断然低くなります。専門医の意見ですが、ティッシュを詰めて来院すると詰め物を取ったときに「かさぶた」が取れてせっかく止まった鼻血が再出血することもあるそうですので、最初に出た鼻血を拭き取ったら、圧迫だけで頑張った方がいいかも知れません。
それでも止まらな時は迷わないで救急車と呼んでください!
専門医は止血剤をしみ込ませた数メートルはあるかと思われるガーゼを鼻いっぱいに詰め込んで、圧迫止血と血管収縮剤の効果によって鼻血を止めることができます。裏技的にはバルーンタンポナーデと呼ばれる風船付きに管を鼻から挿入して出血部位と思われる付近で風船を膨らませ、圧迫止血すると方法もありますが、このバルーンって全身麻酔のあととか自分で排尿できなくなった方が膀胱に挿入するものに非常に似ていてます。私が入院中に大量出血したときは「ガーゼ」で処置していただきました。なぜなら鼻中隔わん曲の手術後、若手医師の手際の悪さに、自分で膀胱バルーンカテーテルを抜いてしまった私(泌尿器専門です)なので、仕返しに自分の膀胱・尿道に入れられていたバルーンを入れられてしまう危険がありましたので。これ全部実話です。