偽薬に対して敏感に反応してプラセボ力を高めよう!!磁気ネックレス編

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先日、ある有名な方と語り合ったのが「プラセボ力」。本来は治療効果のない成分で作られた薬であっても効果が出てしまうことがあり、それをプラセボ(placebo、偽薬)と呼びます。

人体はいまだに謎だらけであり、プラセボ効果の影響が強く出る人・出ない人がいるはずであり、その違いはどのようなものであるか考えてみました。

「鰯の頭も信心から」とプラセボ力はちょっと違うのでは?

「病は気から」「信じれば救われる」と言いつつ医師が患者さんに薬を処方したら、その医師は多くの場合はぶっ飛ばされます。医師が、「この薬は本当によく効いて」と言いつつ処方すると、あら不思議、患者さんの症状はみるみる改善することもありえます。

患者さんが、この薬は自分の今の症状にはよく効く、と信じつつ服薬すると絶大なる効果を示すこともあります。

全く薬として効果があるわけがない成分を含んだ、例えば砂糖玉やメリケン粉を薬のような形状にしたものを服用しても治療目的とした効果が出ることが科学的・医学的には知られています。それを偽薬効果、つまりプラセボ効果と呼んでいます(以下プラセボと記載しますね)。

プラセボをプラシーボと呼んだり書いたりしている方もいますが、私の周囲の医師の多くはプラセボと発音しています。

そもそもプラセボを排除して薬の効果を昭和の時代は検証していないよ!

薬の効果を検証して明確な根拠を持って、この薬はこの病気の治療効果がある、と証明するためには現在はダブルブラインドテスト((double blind test、略してDBT。日本語だと二重盲検比較試験)が必要と考えられています。

ダブルブラインドテストとは、処方する医師も処方されて服薬する患者さんもその薬が本当の効果があると考えられている薬(実薬と呼びます)なのか偽薬つまりプラセボなのか判らない状態・状況で行われるものです。

ダブルブラインドテストじゃないと、医師がこの薬は実薬だと考えて処方すると処方される患者さんは例えば医師の表情を読み取って、「これは実薬だから効果が出る」と考えて服薬しますものね。そうなると「鰯の頭も信心から」的な影響が出てしまいます。

医師も患者さんも実薬か偽薬かを判らないように工夫して、薬の効果を実証するのがダブルブラインドテストなのですが、実はこのような方法が日本で主流になったのは1990年代くらいからなんです。

もちろんその後、ダブルブラインドテストによって効果が検証されている薬もあるにはあるのですが、残念ながら全ての薬の効果が強い根拠を持って証明されているとは言い難い状況なのです。

薬以外の医療機器でさえダブルブラインドテストはくぐり抜けている!?

磁気ネックレスとか水溶化メタル技術使ったネックレスとか絶対効果がありそうなムードを醸し出しているものがあります。

効果・効能としては肩こりなどの痛みを改善する、あるいはリラックス効果などです。磁気ネックレスに関しては今まで複数のブログ記事で効果は無い可能性がめちゃくちゃ高いことをお伝えしてきました。

【磁気治療器VSプラセボ】厚労省は大丈夫か?磁気治療器が承認された根拠はスッカスカ⁉

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旧厚生省はこんなレベルで認めてしまったから、ジャパンライフなんてインチキビジネスが大問題になったんじゃないのかね?

ピップエレキバン、効果があるならパワーストーンを貼り付けたらどうなる?

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ピップエレキバン® からは今のところは特に怒られていません。

私は持病の左肩から首にかけての痛みにプラスして突然の右肩痛を発症。あまりの激痛に対してリリカを服用したところ様々副作用と思われる症状が発症してきたために減薬を試みています。そこでプラセボ力を高めようと思い、こんな磁気ネックレスを購入しました。

ユーキャン通販で買った「コラントッテ 磁気ネックレス」

プラセボをかけまくるために、純情なる人々の友「ユーキャン」の通販サイトでゲットするほどの念の入れようです。

トップアスリートは人類の限界の力を発揮しているのでプラセボ力が強い!

あくまで私の説であり、探せばあるんだろうけど説を裏付ける医学論文等は捜索はしていません。トップアスリートは選ばれしものであり各競技のピラミッドの頂点にいる人々です。

人類の能力の限界で勝負しているために、フィジカル面はもちろんのことメンタル面でも凡人よりはいくつかの機能が優れている可能性があります。その一つが「プラセボ力」。プラセボ力を高めるコツを自分のものとした人類がその競技の頂点に君臨するのです。

そうなると平凡なパフォーマンスしか出せないのに、首から磁気ネックレスとか水溶化メタル技術を駆使したネックレスを身につけているのは非常にカッコウが悪いことになるような気がしないでもない今日この頃です。

人類の能力は計り知れません、間違いなくプラセボ力を高めるこが役に立つはずです。なぜなら既存の薬のいくつかが再評価によって消え去っていますので、昭和の人々はプラセボ力が高かったのかもしれません。

読書の秋です、プラセボについて参考文献をゲットしに本屋さんにだかけてきまーす。

著者プロフィール

桑満おさむ(医師)


このブログ記事を書いた医師:桑満おさむ(Osamu Kuwamitsu, M.D.)

1986年横浜市立大学医学部卒業後、同大医学部病院泌尿器科勤務を経て、1997年に東京都目黒区に五本木クリニックを開院。

医学情報を、難解な医学論文をエビデンスとしつつも誰にでもわかるようにやさしく紹介していきます。

桑満おさむ医師のプロフィール詳細

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