突如襲いかかって肩の痛み、複数の鎮痛剤を服用しても全く効果が無いために、リリカ(LYRICA)を服用したところ予想通りの副作用がでました。
そこで添付文書を読んだところリリカ、一般名はプレガバリンは副作用として体重増加が記載されいたのです。なぜ痛み止めで体重増加が副作用として出てきてしまうのかを検証してみました。
本記事の内容
リリカ(Pregabalin、プレガバリン)を服用したらとんでもないことが起きてしまった。
リリカ(いまはプレガバリンと呼ばれるジェネリックが出ています)は神経痛系の痛みを和らげる効果があるので整形外科などで日常的に処方されている薬です。
リリカの疼痛をやわらげる効果には定評があります。
持病の左肩から首にかけての痛みに悩まされていた私ですが、先日寝違いをきっかけとして急激な右肩の痛みが襲いかかってきました。様々な痛み止めを服用したり湿布を貼ったりしても全く改善する見込みなし・・・そこでリリカを服用したところ、会話はモゴモゴとなってまったく通じないし、頭はフラフラするし、眠気が突如襲いかかってくるし、でも痛みは消え去ってしまう不思議な体験をしました。
リリカの添付文書を見てみると不思議な副作用が・・・。
リリカの副作用、体重増加・肥満⁉?
痛み止めの副作用として体重が増加して肥満になっちゃうの⁉?とリリカの添付文書を読んで驚きました。
なぜリリカによって体重増加してしまうのでしょうか???そのメカニズムを探ってみます。
リリカを飲み続けると13.5%の人が体重増加⁉?
リリカの市販後調査(インタビューフォームと呼ばれます)によればプラセボと比較して293例中29症例に体重増加が認められたことが記載されています。
さらにリリカを長期に服用すると体重増加は126例中17例、つまり13.5%にもなります❗
痛みに悩まされていた人が痛みから開放されると食欲が出てきてモリモリ食べるから体重が増加しちゃうんだろうか?
となると、こっちは素人ではないのでなぜ体重増加が起こってしまうのかをさらに調査してみました。
浮腫が出るから体重増加???
思わぬ副作用であるリリカの体重増加問題、これは製薬メーカーも徹底的に調査をしています。
平成20年、リリカの製造販売メーカーであったファイザーが医薬品医療機器総合機構に申請し、平成22年3月5日に審査結果が出ていて、そこでも体重増加問題が検証されています。
その文書では医薬品医療機器総合機構(Pharmaceuticals and Medical Devices Agency、略してPMDA)はまずリリカで現れる副作用の末梢性浮腫、ようするに手足のむくみに関しての発生状況の説明を求めています。
一方でPMDAはファイザーに対して、体重増加の副作用に関してもその発生頻度などを資料をそえて說明しています。
結論から言えばリリカの副作用である浮腫が体重増加に関係しているとは判断されていません。
そこでしつこくPMDAはファイザーにリリカの体重増加と末梢性浮腫の関連の説明を求めていますが、体重増加した人のなかで末梢性浮腫になっていたひとは三分の一程度であり、末梢性浮腫が体重増加の原因であるとは言い切れないために、リリカ投与後は体重増加が認められるから体重の推移を注意深く監視するように添付文書などに記載することを求めています。
リリカによる体重増加の副作用はなぜか日本人に多いのは事実
リリカは商品名であり一般名プレガバリンとして2012年には世界120カ国で承認されているまっとうな薬です。神経性の痛みに抜群に効果を発揮するのですが、効果があるということはそれなりに副作用があることは当然。
リリカを慎重に投与していても起こってしまう副作用としての体重増加、これは日本人に多く見られるらしいのです。
例えば帯状疱疹後神経痛(post-herpetic neuralgia 、略してPHN)や糖尿病性末梢神経障害(diabetic peripheral nerve、略してDPN)を対象としたリリカ服用によると思われる体重増加は7%程度、であり長期服用となると13.5%の人に体重増加が副作用として出てしまうことは先程お伝えしました。
しかし、インタビューフォームによれば海外ではリリカによって体重増加してしまう人は5.1%、つまりリリカの副作用である体重増加は日本人に多い可能性がある❗と言えるのではないでしょうか?
「リリカ、ありがとう。いい薬です」と言えるんだけどね
個人的にはリリカは明確に神経性の痛みを抑えてくれる薬だと評価をしています。
リリカはファイザーのヒット商品であり年間1000億円も処方されていました。しかし、2019年以降に特許切れによりジェネリックが「プレガバリン」として販売されたことによってリリカの売上は激減しています。
痛みの特効薬「プレガバリン」の複雑な問題
私がリリカのジェネリックである「プレガバリン」を服用したところ、予想された副作用以外にあまりきがついていなかった体重増加問題をさらに調べたいと思いファイザーに連絡したところ、そんなもん誰でも知っているよ的なサイトを紹介されてしまいました。
ファイザーのMRさんがそんな、いつでも・どこでも・誰でも知ることができるようなウェブサイトを教えてくれるとは思えません。なんか深い理由があるのでは?と考えたところリリカの成分を巡って特許侵害とかでジェネリックメーカーと係争があったようですね。
そんな複雑な育ち方をしてしまったリリカ、プレガバリンと名前を変えてこれからも多くの医療機関で処方されるでしょう。リリカのジェネリックを引き継いだヴィアトリアス製薬のMRさん、色々とご協力を頂きありがとうございます。
ところでヴィアトリアス製薬さん、体重増加の副作用について私の考案した痛みがとれたからおいしく食事ができるから説について検証をすすめませんか?