えーっと、あまり言いたくないのですが「赤い口紅」の赤味の原料は何を使っているか知っていますか?
コスメマニアの方は「コチニールだよね!」と元気よく答えるかもしれませんが、「コチニールって何?」と更に質問をするとほとんどの人が知りません。
本記事の内容
赤い口紅の女性とキスをするとアレルギーを引き起こす可能性があります
コチニールって虫なんですけど、こんな感じの、げっ。
(写真を間違っていましたので、訂正させていただきました。2013年12月18日22時35分)
口紅とかの化粧品は毎年メーカーによって今年の流行色が宣伝されます。今年はズバリ「赤」らしいです。もともと口紅はフランスではrougeといわれ「赤」を意味しますし、日本語も「口紅」ですから赤い色を唇に塗ることが化粧としてのそもそもの始まりだったので口紅=赤という図式です。「なんで今年は赤なんだ?口紅は赤だろ」なんていっているのはオッサンの証拠ですね。毎年、様々な色の口紅が「今年はこれっ」て感じでメーカサイドが流行を作り出しています。
赤色の原料コチニールによるアレルギーが報告されています
この虫を原料とした製品によるアレルギー症状に対して、日本アレルギー学会特別委員会が緊急提言をしています。その内容は「成人女性の口紅に含まれる色素であるコチニールによるアレルギーの発症が多くなっている」とのことです。
この特別委員会は大問題となった「茶のしずく石鹸」による健康被害のような事態が生じないように多くの施設のデータを集めていますが、そのデータ分析過程で今回の「コチニール」が原因と考えられた症例が増えているとのことです。アレルギーのメカニズム上、この赤い口紅を使用している、女性とキスをした男性側にもアレルギーがでる可能性があります。
現時点ではこのコチニールが原因でアレルギーを発症した方は女性に限るらしいのですが、日本アレルギー学会が集めているデータ自体が化粧品が原因と疑われる症例に対してですので、特殊な趣味傾向をお持ちでない限り男性が症例登録される可能性は低いと思われます。
さらにコチニールを含む赤い口紅を使用したために、アナフィラキシーショックを起こす可能性もありますので、一度でもアレルギーを起こしたことがある方はかなりの注意が必要かもしれません。アナフィラキシーショックは呼吸困難や低血圧や失神を起こし、死に至るこわい症状です。「エピペン」と呼ばれる携帯用の注射をすぐに打たないと生命の危険があります。
これをつぶすと奇麗な赤が出てくるのです。この色素は古代からアステカやインカなどで使用されていた貴重な染料なんです。石油系の物質が主な原料となっている口紅のなかでは、自然派の原料の一つと言えるのではないでしょうか?このキレイな赤を発色させるコチニールはカンパリや赤いマカロンにも含まれていて、それによってアレルギーを起こした症例も報告されています。
コチニールだけじゃない!口紅には他にも危険が潜んでいる意見もあります。
他にも口紅にはタール色素とよばれている成分が含まれているものもあり「発がん性」に対しての危険性を指摘している人もいます。口紅を付けていること多少は体内に取り込まれますので、発がん物質を摂取しているから危険と主張している方もいるようですが、海外では禁止されている原料が日本は承認されているということもありますので、注意は必要かもしれません。
さらに最近では「落ちにくい口紅」も一時期話題にとなっていましたが、原理としては口紅の乗った皮膚を上から覆う形になりますので、コチニール含有であり落ちにくい口紅の場合、アレルギーが出現し易くなることが予想されます。私が調べた範囲では「落ちにくい口紅」を大ヒットさせたのは本年にあの「白班事件」を起こしたあの会社であることは非常に興味深いことです。
これからクリスマスなどのパーティーシーズンを迎えますので、いいムードになってキスをする場合は赤い口紅の人には注意する必要がでてきますが、このブログを読んでくれている多くのオッサンには関係のないことですので「豆知識」として憶えていてくださいね。キスをしてショック状態になっている人を目撃したら(ほとんどあり得ない状況設定ですが)「コチニールが原因だ!」なんて豆知識を披露しないで、即救急車を呼んでください!