白斑って実は尋常性白斑という病気が一般的であり発症の率は1%くらであり、つまり100人に一人は罹ってしまう病気とされています。原因は自己免疫性のものであり、いくつかの病気の一症状と考え場合もあります。
白斑被害の実態
鑑別する必要のある病気として、甲状腺機能、膠原病、糖尿病、アジソン病があり、これらの病気だと白斑が出現する為に、今回の美白化粧品との関連をしるために検査が必要となってきます。
検査はホルモン系や免疫系を調べる血液検査が中心となります。
これは尋常性白斑です(ウィキよりお借りしました)
また一部薬が白斑を起こしうるためにこの薬を使用していないか?という聞き取りも必要になってきます
白斑を起こす可能性のある薬
サイアザイド系利尿薬 ヒドロクロロチアジド、クロロチアジド
他の利尿薬 メチクラン
抗菌薬 テトラサイクリン、フレロキサシン、グリセオフルビン
筋緊張治療薬 アフロクアロン
非ステロイド抗炎症薬 チアプロフェン酸
β遮断薬 ピンドロール
また化学薬品も白斑を起こすために白斑被害を受けた方の職業も聴取する必要がありあます。
フェノール・フェノール化合物や、ハイドロキノンを取り扱っている職業についているか?
上記について白斑被害を受けられたと思われる患者さんの中からあきらかにカネボウの美白化粧品との因果関係があると考えられるものを、今回のトラブルの被害者として認定する必要があります。
分かりやすく言えば、「白斑はカネボウ化粧品を使用しなくても起こりうるので、それらを見分けなければいけない」という意味です。
カネボウや皮膚科学会の見解としては、「取り敢えず使用を中止すれば回復傾向になります」というものです。でも、回復するまでの時間や必要な通院回数に対しての明確な表示はありません。
尋常性白斑の治療自体が決め手となる治療法が確立されていないのです。実際のところ「原因であるまだら白斑を引き起こした美白化粧品を止めれば自然に治っていくでしょう」的な表現にしか私は受け止められません。
カネボウ指定の医療機関リスト
カネボウと皮膚科学会は十分に被害状況を把握するために、受け入れ施設を表記しています。
診療対応可能施設
でも、殆どが大学病院系であって、土曜日や日曜日に対応してもらえるのでしょうか?
或いはお仕事をお持ちの方が午後の外来診療時間に間に合うのでしょうか?
実際の被害状況は?
7/23発表のものは
電話問合せ:104984人
店頭問合せ:58665人となっています。
回収は使用者から36万個
業者から50万個となっています。
白斑症状の申し出数
6808人(不安を感じる方を含む)
実際に明らかな白斑があった方
2250人と
公表されています。カネボウHPより。
1パーセントの確率で生じてしまう尋常性白斑との区別をつけるために、教科書的な対応を行っていたら、やたら検査をして、詳細に使用状況を把握して⋯さらに上記の患者さんに対応しなければなりません。大学病院等はパニック状態になると予想されます。
なんでこんな状態になるまで公表されていなかったのか?
今回、当院でカネボウの美白化粧品によってまだらな白斑が生じた患者さんのお話によると、カネボウの対応に兎に角穏便に今回のトラブルを済ませたいという気持ちがバンバン伝わってきたとのことです。
会社が勝負にでた化粧品シリーズですので、会社側の対応も分からない気もしないではないですが、処方薬として医師が責任を持って治療にあたるような効果を発揮してしまうことが予想される成分を含むものを、簡単に手に入る大量販売を許してしまった厚生労働省の責任も追及される可能性があります。
まずは医薬部外品を承認?された時点でのデータの開示が必要ではないでしょうか?じゃないと私たちは単に医療機関で使用するハイドロキノンに作用が似ているね程度の情報しかないのですよ。
美白は責任の所在がはっきりしている医師、特に美容皮膚科などで行うべきではないでしょうか?
今回のカネボウの白斑被害に関連するブログもお時間があればお読みください。
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