2016年の100歳以上の方は全国で6万5692人と厚労省が公表しています。100歳以上のおじいちゃん・おばあちゃんは46年間連続で増加していますので、自分も100歳を目指そう❗などと大それた計画を立てている方もいるんじゃないでしょうか?というのも最近の週刊誌は健康記事が無いものを探すのが難しいくらい、健康に対するニーズは高まる一方です。
今週の週刊ポストも「100歳超え77人、長寿村ではこれを食べていた」なんて感じの記事が掲載されています。多くの100歳オーバーの方の記事をみると意外に肉好きであったり、揚げもん好きであったりしてどれが自分に合った長生き健康法なのか迷ってしまいます。
昔から僧侶・宗教家・お坊さんは長生きってイメージありますよね。じゃあ、職業別の寿命を比較した正確なデータってあるのかを探しました
明確に職業別の寿命のデータはないけど、お坊さんは長生きなようです
職業別の寿命を調査したデータはあるにあるのですが、厚労省などの公的機関の分類が大まかすぎて「医師」の平均寿命さえ、どんだけなのか分かりません。日本新薬が医療機関向けに「京」という雑誌を配布しています。その「京」189号で愛知がんセンターの名誉総長である大野竜三先生が興味深い研究を行っています。
大野先生の手法は最初はウィキに載っている僧侶を調べようとしました。しかしウィキでは十分なデータが得られないと判断して、HPを持っているお寺のうち、歴代の住職の一覧があるところだけを調査対象としました。
- 調査できた僧侶は全員で149名全員
- 単純な寿命の平均は80.2歳
- 最長は107歳、最短命は32歳
これだけじゃ、疫学的な研究とはいえませんので、個々の僧侶が生まれた同時代に生まれた男性の平均寿命と比較をしました。すると僧侶はなんと平均で19.4年、長生きということが判明しました❗
僧侶だから長生き、長生きしたから高僧になった⋯
新聞やウィキに掲載されるお坊さんは日本中の方が掲載されるわけじゃありません、当然。有名なお寺のご住職、あるいは高僧が主でしょうから、長生きしたから高い地位についた、だから亡くなった場合記録に残る。このような考え方もできます。当然でるであろう評価にも耐えうる研究を大野先生はおこなっています。
75歳以上の僧侶にだけ限って、75歳に達した時点での平均余命とを比較しました。この結果も平均値で4.2年長寿であることがわかりました。
僧侶の真似をすれば長寿になれるか?
宗派によっては厳しい食生活を行わなければならないでしょうし、宗派によってはユルーイ規則になっているものもあるでしょう。
ということは100歳を超えるおじいちゃん・おばあちゃんの生活、食生活を参考意見にして長寿を目指すのも良いのですが、真似したからあなたが長寿になれるとも限らないのです。肉食系であっても、菜食系であっても季節季節のものをバランスよく食べる、そんな食生活を選択するべきでしょう。