決して私はワクチンなんでもOK派ではありません。今回の子宮頸癌ワクチンに対して、効果が全くないとか副作用が酷すぎるとの風潮に振り回され、腰の引けた対応をとってしまった厚生労働省。
情報を十分にインフォメーションしなかったことが大きな原因と思われます。
毎年話題になるインフルエンザワクチンですが、少し早いのですがインフルエンザワクチンに関する報告がありましたので、インフルエンザワクチン不要論者、猛毒説論者の方も、お時間がありましたら目を通していただき、ご意見をいただけると助かります。
ワクチン不要論もあるようですが⋯
特にオレは風邪ひいたことないからインフルエンザワクチンなんて必要ない、といっているオッサンを良く見かけます。そんなオッサンでもお子さんが受験期になると「女房にいわれてインフルエンザの予防接種受けに来ました」というのも冬の風物詩です。
風疹ワクチンが胎児に重大な問題を引き起こすことが、知られていますので昨年から風疹ワクチンの接種ブームがおきて、ワクチン不足がささやかれ出しています。流行が報道されてから皆が殺到するので配給が間に合わなくなってしまうのです。風疹ワクチン空白世代をもたらしたのも行政の毅然とした態度の無さに責任があります。
インフルエンザワクチンは定期接種と違い、受けたい人が受ける予防接種です。今回はインフルエンザワクチンはやっぱり打っといたほうがいいですよ、という内容でブログを書いていきます。
以前からいわれていた妊娠中のインフルエンザ感染のリスク
Gestational Influenza and Bipolar Disorder in Adult Offspringという題名でJAMAに掲載されていました。実はこれまでも妊娠中にインフルエンザ感染をおこすと子供が統合性失調症リスクが高まることや今回のように双極性障害との関連が、なんかあるんじゃないかなと囁かれてはいました。
双極性障害とはwikiによりますと
双極性障害(そうきょくせいしょうがい、英: bipolar disorder)は、躁状態(躁病エピソード)およびうつ状態(大うつ病エピソード)という病相(エピソード)を繰り返す精神疾患であり、気分障害の一つである。統合失調症と並び、二大精神疾患と言われている。古い呼び名
双極性障害 Wikipedia
いわゆる躁うつ病といわれている病態です。イメージとしてこのように説明しているところもあります。
もちろんインフルエンザになったから必ず子供は双極性障害を引き起こすというわけではありませんし、双極性障害の子供の原因がすべて妊娠中にインフルエンザ感染によるとういうことを言っている訳ではありませんので、早とちりしないでくださいね。
成人の子孫における妊娠性インフルエンザと双極性障害→その結果は!?
今回のデータはchild Health and Development Study (CHDS) という妊娠と子供の成長に関するデータをあつめた研究に参加している健康保険維持機構の中のカルフォルニアに住んでいる人、19000人を追跡調査して導かれた結果です。
- 妊娠中インフルエンザ感染した母親から生まれた子供はそうでない母親から生まれた子供と比較して双極性障害になるリスクが3.8倍に増加していた
- 特に妊娠中期と妊娠後期の感染で上記のリスクは高かった(症例数が少ないので再検討の必要あり)
上記のようなショッキングな結果が出てしまったのです。
じゃ、どうすればいいの?
一般に言われていることを行うしかないのです。
- 妊娠の予定のある人はインフルエンザのワクチンを事前に接種する
- 妊婦は症状のある人とは接触しない
風疹の場合は夫が風疹に罹って、奥さんに移さないように男性側も積極的に風疹ワクチンを打つことの重要性が以前より知られるようになりました。
しかしインフルエンザが生まれてくる赤ちゃんが成長してその後、双極性障害を起こしていたなんてこと、あまりみなさん知らないことだったのではないでしょうか?
母親になる方がシーズン前に予防接種をすることは当然ですが、家族で妊娠予定がある方は家族全員が予防接種する必要があります。
あなたがインフルエンザに罹ってしまったけど、どうしても仕事に行かなければならなく会社に出勤した場合、近くに妊婦さんがいたらひょっとしてインフルエンザを移してしまうかもしれません。
インフルエンザワクチンは自分だけのためでなく、周りのお年寄りや子供への感染を防ぐ意味もありますし、それだけではなく生まれてくる赤ちゃんの将来のも大問題を引き起こすきっかけになるのです。
これでもインフルエンザワクチンは不要でしょうか?
追記こんなブログも書きました 2016年2月22日