自然派ママは「火傷はあたためる」のが新常識⁉これメチャ危険なホメオパシーじゃん❗

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「火傷はあたためる」と世の中にはおかしなことを言い出す人がいます。普通なら「なんだコイツ」的に処理されちゃいますけど、ネットではおかしなこと、変なことを主張する方のブログや記事を「こんなヘンテコリンな人がいる」とSNSでシェアしてしまいます。するとネットリテラシー及び一般常識が低い人は「これってネットで拡散しているので、本当なんだ❗」と信じてしまう人が出てしまいます。

火傷治療の医学的常識はまずは流水で冷やすことなんだけど⋯恐るべし、ホメオパスさん

今回出回ったトンデモニセ医学系民間療法、賢いママの知恵的な「火傷した場合はとりあえず、あたためよう❗」という考えはかなーり危険なものです。治療として危険なだけではなく、この話を記事にしている方のバックボーンはあのニセ医学「ホメオパシー」なんです

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http://b.hatena.ne.jp/hotentry/life 2016年9月9日

◉火傷はあたためて治そう❗はホメオパシーの同種療法が根拠なんです❗

ニセ医学であるホメオパシーの基本的な考え方は「症状の原因となっているものは症状を取り除く」との全く意味不明のものなんです。「症状の原因となっているもを取り除くと症状は軽快する」ならわかるんですけどね。

まずは、この「火傷したらあたためよう」がどんだけヘンテコな考え方なのか、それを知るにはホメオパシーという、全く医学的な根拠のない治療法を知ることが必要です。偽医療・ニセ医学の典型「ホメオパシー」とはどのような治療方法か?その1 なんでこんな非科学的な療法を信じるの?

海に一滴落としたレベルの物質をレメディと呼んでなんでも治しちゃう不思議な物体として、ありがたがる方は「火傷したらあたためる」リスキーな治療を選択してください。

火傷に対する自己処置として、火傷した箇所をあたためた場合

調理中にうっかり火傷するママも多いと思われます。普通は水で冷やした(中には氷で冷やす人もいますけど、冷やし過ぎに注意を)後で、常備薬を塗る場合は多いでしょう。火傷の面積が大きい、あるいは水ぶくれができた場合は医療機関を受診する人が多いです。

ホメオパスさん推奨のインチキ治療法で治らなくて医療機関を受診した場合「自傷行為」と認定されて、自殺の危険を防ぐために入院を勧められるでしょう。

子供がお湯をこぼして火傷しちゃった、これはあたためて治療しよう⁉

親がちっちゃい子供に虐待を繰り返し、死亡した事件がぞろぞろありますよね。親は「しつけの一環として、体罰を行った」的な言い訳をします。判決も「子供を亡くした親の気持ちを斟酌して」的に案外軽い刑になることもあります。

もし、子供が火傷した場合、ホメオパスの親が、ガスコンロで火傷した箇所を炙り出したら⋯。少なくとも「しつけ」ではなく「治療」になります。ケミカルフリー自然派ホメオパスママの場合、医療行為をした❗と糾弾されることはないですが、子供を火炙りにした虐待で「児童虐待の防止等に関する法律」に抵触することは間違いありません。

以前、自分の子供に対して「除霊」と称して、実親が滝行を強制しての死亡事件がありました。この親は「傷害致死容疑」で逮捕されたのですから、死に至らなくても、火傷した子供に治療と称して、火傷箇所をあたためた(どう見ても、炙っていますけど)場合も同様の容疑がかなーり強く疑われます。

全く馬鹿馬鹿しい、ニセ医学のホメオパシーがなぜ密かに流行するのか?

以前からニセ医学ウォッチングをしているので、トレンドはある程度把握しています。今のトレンドはニセ医学のターゲットは子育て中のママ❗これに尽きます。以前なら近所のお節介なオバサンが、子育てのアドバイスをしてくれましたし、悩み事があればおばあちゃん相談できました。

しかし、今の子育て中のママはとにかく、孤独であり、わからないこと・悩み事をネットで検索します(まあ、中には知恵袋に相談を持ちかける方もいますが)。子育てに悩んでいると「◯◯セミナー」なんてものが目につき、「このセミナーを受講すると、資格が取れるんだわ」と気軽に参加してしまいます。

特にママ友に誘われた場合は人間関係が崩れると考え、セミナーに参加してしまう事態に陥ってしまいます。

そこには「情報商材ビジネス」で失敗したような感じの講師あるいは先生と呼ばれる金の亡者が、舌舐めずりしながら、子育てママを待っているのです。

全部の民間療法を否定するワケじゃないよ❗

実は私は「おばあちゃんの知恵」的な民間療法の大ファンなんです。中には現代医学より効果があると考えている治療法まであります。

「しゃっくりを止める方法」一発で治すことができるのはどっち?医学的治療vs民間療法

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とにかく、見た目は華やかであっても子育て中のママは孤独なのです。ママ友との距離感に常々ビクビクしています。ご主人は仕事が忙しい、忙しいと言って子育てに協力はしません。特に真面目なママはご主人に負担をかけてはいけないと考えて、子育てに対して自分なりの努力をします。

自分でサイト検索をすると、出て来る出て来る子育てママ支援サイト⋯玉石混交なんですが、その実態・本質を簡単に見破れるようなミスはプロのニセ医学論者は起こしません、「怖い。怖い」

著者プロフィール

桑満おさむ(医師)


このブログ記事を書いた医師:桑満おさむ(Osamu Kuwamitsu, M.D.)

1986年横浜市立大学医学部卒業後、同大医学部病院泌尿器科勤務を経て、1997年に東京都目黒区に五本木クリニックを開院。

医学情報を、難解な医学論文をエビデンスとしつつも誰にでもわかるようにやさしく紹介していきます。

桑満おさむ医師のプロフィール詳細

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