マス・メディアに「医療ジャーナリスト」の肩書で登場する方がいます。中原英臣さん、森田豊さん、富家孝さんなどが有名ですね。多くの医療ジャーナリストは医師免許を保有しながら、医療過誤事件や重大な薬の副作用等についてテレビや新聞・雑誌あるいはネット上で素人である患者さんにあらましをわかりやすく解説してくれています。
日本医学ジャーナリスト協会なる団体もありますが、この団体に所属している人の全部が全部優秀な方なのか個別にチェックはしていません。会則では「 本会は会員の研究発表、知識の交換ならびに会員相互および関連諸団体との連絡提携の場となり、医学ジャーナリズムの進歩発展を図り、もって学術、文化の発展に寄与することを目的とする」となっていますので、医療を批判するだけではなく、正しい医療の普及も会の目的だと会則全部に目を通すと理解できます。
しかし、乏しい医療知識を駆使しある程度知られた医師にインタビューをして、それを本として出版、テレビを中心に医療ジャーナリストというよりコメンテイター的な職種を選択している方もいます。
医療ジャーナリストは医学情報を収集して、初めて成り立つ職業なのでは
小保方さんのSTAP細胞発見はメディアによって叩かれまくられました。医学の世界では追試がおこなわれ、再現性がなかったので「小保方さんの研究は間違い」と判定されて、論文も取り下げられました。間違いを指摘されて、それを認めたのです。
先日ある医療ジャーナリストが書かれた本の内容に明らかな間違いがあることをブログで書きました。
その方の実名も書いたのですが、医療に関する記事を書くことを生業にしているので、素人ではないし、公人というほででもないのですが公職に就いていますし、医療ジャーナリストととしてテレビ番組に出演しているので実名で指摘しても問題ないと考えていました。しかーし、その方の私の意見に対する仕打ちは「Twitterのブロック」という幼稚な手段でした(笑)。この方とTwitterでやり取りさえしていません。
ねっ、ブロックされているでしょ。
私もブログで時々考え間違い、解釈間違いをすることがあります。私のブログを読んでいる方は理系のオッサンがメインですから、データの読み間違いなんかした日には、すっげー勢いでメールやツイート・書き込みがあります。
でも、そんな時は「間違いを指摘していただきありがとうございます」と返信しています。だって、「そっかぁ、この解釈は間違いなんだ」と、自分の知識が一つ増えたことになりますもの。小保方さんは未だに「STAP細胞はあります」って言ってるけどね。
こんな単純な間違いを専門家がするかあ???
著作中には多くの間違いがあったのですが、これが一番単純なのでブログで指摘しました。
医療ジャーナリストさんの考えは
うつ病の新薬が発売された → うつ病の新薬の発売と同時期に自殺者が急増 → うつ病の新薬のよって自殺者急増
となっています。
しかし、真実は
1998年から自殺者が急増(女性より男性で顕著) → 1999年にうつ病の新薬が発売 → 自殺者の急増はうつ病の新薬の発売と関連はない
であり、「間違いました」で済む内容なんですけど。。。
ニセ医学を主張する選挙候補を応援しちゃっているぞ
今回Twitterでブロックされた医療ジャーナリストさんはウィキによれば「東京都医療安全推進事業評価委員会 委員」であり「内閣官房新型インフルエンザ等対策有識者会議 構成員」でもあるので、どちらかといえば保守寄り、自民党寄りの感もあるのに、原発即時廃止、ホメオパシー信奉者、EM菌(科学的には確実に否定されている)の拡散を主張している参院選東京選挙区の候補を支援しています。
ニセ医学・疑似科学信者さんを支援する、ということは医療ジャーナリストでありながらニセ医学信奉者と判断しても間違いではないでしょう。戦争反対って主張されても、攻撃された場合どうするんでしょうか?
高校の大先輩である哲学者田中美知太郎氏が言ったとされる「憲法でいくら平和を唱えてもそれで平和が確立する訳はない。ならば憲法に台風は日本に来てはならないと記すだけで台風が防げようか」をニセ医学・疑似科学信奉者かつ護憲派の彼らに捧げます。
本来ならば医療中心のブログですから政治的な発現は控えるべきと考えます。しかし、ニセ医学・疑似科学が政治と結びつく未来を想像すると恐ろしいので、今回は例外的に政治的な発言も加えました。