オッサンになるとなぜか涙腺が緩んで涙もろくなりませんか?
これこそオッサンがモテる秘訣かもしれません。
男の武器は涙だ‼モテたかったら、とにかく泣こう❗
涙にはESP1と呼ばれるフェロモンが含まれています。さらにこのESP1は男自身にも働きかけ、攻撃性を備えた男らしい男にするのです❗つまり
涙に含まれるフェロモンである「ESP1」は性を惹きつける作用に加えて、男らしい男にしてくれる秘密の物質だった
のです。
オッサンは泣きまくろう❗煽ろうと思ったのですが・・残念ながらマウスのお話です。
このマウスくんにとっての朗報は東京大学の農学生命科学研究科によって発見され「Self-Exposure to the Male Pheromone ESP1 Enhances Male Aggressiveness in Mice.」(Curr Biol. 2016 May 9;26 (9) :1229-34.)とのタイトルで論文になっています。ぬか喜びした方はお付き合いくださいませ、いつか必ずやサプリ会社が「モテる秘密のサプリ」として販売されますから(笑)。
涙を流してモテるマウスの不思議なシステム
マウスがどんな格好をして涙を流すのか、実際に目撃したことはありませんが、とにかくフェロモンの一つである「ESP1」を含む涙は自然と女性じゃなかったメスマウスを引きつけてしまうのです。そのシステムは
目の周囲にESP1を含む涙が付着する → 毛づくろいでESP1が足につく(マウスなんで正確には脚) → 各部位に満遍なく全身にESP1が付着する
この全身フェロモンまみれのマウスくんに近づいた女性じゃなかったメスマウスは、なめちゃうんですオスマウスくんを、フェロモンの魅惑に誘われて⋯。フェロモンESP1をなめたメスマウスの鼻の奥にある器官が刺激されると、なんとメスマウスちゃんは交尾体勢に入ってしまうのだってさ(詳しくは2016年の「Newton」7月号をお買い求めください)。
賢明なる読者は私がなぜこんな馬鹿話をしだしたか、不思議に思うでしょう。でもね、多分目端が利くH系雑誌に掲載されている「男性の悩みを一発解消」とか「知らないと損するモテる方法」なんて広告を出しているサプリ会社や通販会社がそのうち「東京大学で発表されたESP1でモテる」とか「女性を魅力するサプリ⋯学会誌に掲載されたESP1❗」なんて感じでオッサン相手に大儲けする可能性が大ですからね。
産経新聞の報道でブームの終焉を迎えたと思いたい「水素水」だって「ネイチャーに掲載された❗」ってことでコロリと信じたよね、皆様。
しかし、不思議なマウスくんのフェロモンESP1
前述論文とNewton6月号によれば、ESP1はオスマウスへも男らしい作用を引き起こすとのこと。目と鼻は涙管でつながっているので、自分自身のフェロモンの影響によってオスマウスは男らしく強くなるのです(喧嘩が強いのが男らしいとは限りませんけどね)。
男らしいと言う表現が適切ではなとは思いますが、涙を流したオスは攻撃性が高まりるのです。その方法はESP1を分泌しない去勢したマウスを涙目のマウスは攻撃しませんし、もともとESP1を持たないマウスに涙を嗅がせると攻撃的になったとのことです。マウスにとって涙こそ、敵を排除して自身の遺伝子を残す強〜い味方になるってことになりますよね。
子供の時、いたじゃないですか、泣くと喧嘩が強くなるヤツって、まさにあれですね。
この研究の意義って何?
今までフェロモンは異性に対して効果を発揮させるものと捉えられていました。しかし、今回の研究によってフェロモンのうちESP1は自分自身へも効果を発揮することを知ることができたのです。
格闘技等のスポーツでいきなり涙を流し出した選手がいたら、ひょっとして「Journal of Biological Chemistry」に掲載されたこの論文をコーチが読んだか、あるいは理屈っぽい理系の監督がNewtonを読んだ可能性もあります。
そりゃ、ネズミに対する研究だろう、との声もあるでしょう、でもね例の
「水素水」だって医学的効果があったのはマウスだけですぜ。