「ホメオパシー」で検索するとたぶんトップに「日本ホメオパシー医学協会」が表示されると思います。
このホメオパシーというニセ医学を日本に普及させるために設立された団体ですね。ここのホメオパシー医学協会の会長さんの著書を読んで、それでもホメオパシーの医学的な効果を信じる人がいらっしゃったら、信仰の自由の範疇と解釈いたします。日本ホメオパシー医学協会の会長はどう見ても非医学者ですが、団体名に「医学協会」とあるので批評の対象とさせていただきます。
本記事の内容
ホメオパシーのバイブルを読んで医学的な効果を期待する人っているの???
これからホメオパシーを始めてみたい、ママ友にホメオパシーを勧められたなんて方は是非、この日本ホメオパシー医学協会の油井寅子さんの著作を読んでください。それでもホメオパシーに魅力を感じる方はプラセボ効果以上の効果・効能は期待しないでね。
由井寅子さんの著作「ホメオパシー in japan」(著者 由井寅子 BABジャパン出版局)が2000年5月15日に初版として販売されました。
この本は日本ホメオパシー界にとって黒歴史的なものになっているのではないしょうか?
ホメオパシーに使われるレメディーの原料としてアンチモン・アージニット(硝酸銀)・マーキュリー(水銀)・水晶などのどう見ても水に溶けないと思われる鉱物が混じっているのは、物質の記憶(波動とか固有振動?)っていうホメオパシーのトンデモ理論でカバー可能だと無理矢理解釈します。
また動物として毒蛇・ヤリイカ・カンサリス(スペインハエ)などのものも入っていますが、漢方の世界でも虫や動物は薬の原料と考えられているので、まあ良しとします(かなり大人になった自分です)。植物としてはベラドンナなんてかなりヤバイ系の薬効があるものも記載されています。
原料の分子が一個も混じらないくらいに希釈しちゃうのがホメオパシーのレメディーの特徴ですから、副作用がないばかりでなく薬にもならない点が安心ですね(棒読み)。どう見ても一部は毒だけど❗
ではそれらのレメディーによってどのような病気にどんな効果があるのか、日本ホメオパシー医学協会の由井会長の著作より紹介していきます⋯このブログを読んでもホメオパシーを肯定する方は医学ではなく占い等に頼ることをお勧めいたします。
なお、効果・効能的な内容は全て前述の著書からの内容を引用・参考としました。
Lacesis (ヘビ毒)で復讐心や舌をペロペロ出す癖が治ってしまう⁉
ホメオパシー医学協会の会長である由井さんの著作では「ラカシス」となっていますが、たぶんギリシャ神話に出てくる「ラケシス」ではなくハブ科の蛇のことだと思われます。
このラカシスを原料としたレメディーは「疑い深く嫉妬深い、復讐心が強い、おしゃべり、宗教を信じやすく狂信的、生理痛などの特徴的」効果があるようで、これじゃまるで中世の魔女(笑)。
舌をペロペロ出す癖にも効果があるホメオパシー
これ本当にホメオパシーの教科書とも言える由井会長のの著作に書いてあるのです、舌をペロペロ出す癖を治すレメディー(そんなヤツいないよ❗笑)。
ホメオパシーの基本的な理論は類は類を呼ぶ、じゃなかった「類は類を治す」という原因物質を限りなく、天文学的数値まで薄めたレメディーが効果を発揮するとのものですから(詳細はこのブログで説明してあります)、蛇のように下をペロペロ出す癖を治すにはヘビはもってこいのレメディーになるんですね(しつこいですがそんなヤツいねーよ)。
海外のホメオパスさんたちのサイトに「Lacesis」としてこんなイラストがありました。
医師法・薬事法を意識してか症例ではなく「実証例」として38歳の女性社長のことが書かれています。以下引用
「怒りっぽく、血圧が高い。生理前過敏症。人が自分より高い地位に行くのが我慢ならない。(中途省略)自分の彼が会社の女の子とできてしまい、2人とも解雇。その頃から血圧が高く、夜1人になりこの2人の子をを思うと、メラメラ腹が立ってきて体中がカーッとする。(以下省略)」
との症状?があったそうですが、この「Lacesis」を調合したレメディーを7日飲んだところ
「気持ちが落ち込んで珍しっく会社を休んだ。家にいる時に彼のことを良く思い出し、怒ったり泣いたりした。もう済んだことだから⋯・。今はもう大丈夫になった。」
と38歳女社長の感想文、体験記が書かれています。つまり毒蛇の薬効により嫉妬深さ、復讐心が治ったようですね⋯普通はこれは時間をおいて冷静になったとか、自分の今までを省みることって解釈されるんじゃないでしょうか?
由井会長は蛇のように嫉妬深い女社長さえも、ホメオパシーのレメディーで治療できた成功例として取り上げています。
蘇生・生き返りに抜群の効果を発揮されせるレメディーってかなりヤバイいぞ❗
「カーボベジ(Carbo-veg) 」というレメディーがあり、この本によれば「植物炭」と説明されています。海外のホメオパシーサイト等では「体内から毒素を吸収する能力がある」(Carbo Veg is from vegetable charcoal, well known for its ability to absorb toxins in the body.) と説明されています(https://www.elixirs.com/carbo.cfmより)。このカーボベジの大特徴として
蘇生・生き返りに有効
ってどう見てもあっち方面へ行っちゃったとしか考えらえない効果をうたっています。こんな便利なホメオパシーのレメディーがあるのなら、標準医療でもぜひ使って見る価値ありますよね❗
残念ながら実証例として死亡した方が生き返った、との記載は由井会長の著作物には見受けられません、当たり前だけど。
こんなホメオパシーにいざ自分が病気になった時に頼りますか?ご自分がホメオパスであってもご家族・ご友人は一切巻き込まないことをお願いいたします。
関連ブログ 「偽医療・ニセ医学の典型『ホメオパシー』とはどのような治療方法か?その1 なんでこんな非科学的な療法を信じるの?」 「偽医療・ニセ医学・の典型「ホメオパシー」とはどのような治療方法か?その2 計算してみればわかるインチキ医療」 「偽医療・ニセ医学の典型「ホメオパシー」とはどのような治療方法か?その3 英国王室御用達、どっからそんな話が?」