なんと米国のネバダ州、バーモント州、カリフォルニア州、オレゴン州で18歳未満の未成年者における日焼けマシンの使用を禁止する法律が成立し7月から施行されるそうです。
日焼けの問題
白人の間では年々増加する日焼けによる悪性黒色腫が問題になっています。一方、年間230万人以上の未成年者が日焼けマシンによって色黒を維持しているのです。
日焼けマシンを使用した場合、悪性黒色腫のリスクが75パーセントも増加し、回数を重ねることによりリスクは増加していきます。その危険性を訴えるためにアメリカ皮膚科学会が働きかけて「18歳未満の日焼けマシンの使用禁止」法を作ったようです。
アメリカの皮膚癌状況
アメリカ人の5人に一人が一生のうちに皮膚がんの診断を一回は受けるという報告があります。なんと一年間に皮膚がんの診断は300万症例とデータもあります。つまりアメリカ人の間では悪性黒色腫を含む皮膚がんは非常に身近な病気なのです。
皮膚がんの一種である悪性黒色腫の患者さんは年々増えています
アメリカらしい判断基準としては年間悪性黒色腫の治療にかかる費用が23億ドル以上というのが今回の法律成立を強く後押ししているようです。
日本の状況は
実は日本の皮膚科学会が出している悪性黒色腫のガイドラインには「紫外線防御を行うとメラノーマの発生率は減少するか」という項目があり、発生率が減少するという証拠はない、と冷たく表記されています。
さらに有色人種にとっては紫外線暴露とメラノーマの関連を裏付ける証拠もないというコメントです。
白人はホクロがメラノーマになる危険性が高いが、日本人はそれほどではない、でも色白の人でホクロの数が多い人は注意しましょう!とのことです。
日本人で悪性黒色腫になるかたは年間2000人前後ですので、知られている病気の割には罹る人は少ないと言えます。しかし、日焼けサロンの影響が今後どのようにでてくるかは論文としてエビデンスが得られていない状況です。
悪性黒色腫(メラノーマ)は比較的日本人はなりにくい病気と考えていいのですが、
美容的観点から言いますと、紫外線は百害あって一利なし
シミやシワの原因となります
今回の禁止令についての考察
メラノーマが発生した場合アメリカの場合、生産者側、つまり日焼けマシン製造会社や日焼けサロン自体に責任を求める裁判が発生することは予想されます。日本との違いはアメリカではこのような事態が発生したとき、行政・国を訴えるという流れはありません。
銃を規制する法案には徹底的に反対運動がおこるアメリカ人が日焼けサロン禁止令に、すんなり納得するとことが滑稽に感じます。そのうち日焼けサロンへ通う権利を主張する団体が出てきたりして。