砂糖が高カロリーであり、口当たりもいいからダイエット中の方にとっては魔物であり、悪魔である、という言い方はよーく理解できます。
甘さを補うための人工甘味料が発がん性などの噂がでていることも承知です。
砂糖が体も心もぼろぼろにする、ってのは知らなかった
多くの虫歯の原因が砂糖であることも広く知られている事実ですけどダイエットの本が白砂糖は悪魔、という表現をとるのは問題無いと思います。
だって美味しくてついついケーキやお菓子を食べちゃう心理ってオッサンでもありますからね。
でも教育の現場で
砂糖は体も心もぼろぼろにする
って教えていいんですか??
ダイエット中にどうしても甘いものを食べてくなってしまうんで、そんな時は「砂糖は悪魔、砂糖は悪魔」と唱えながら(想像するとちょっと怖いけど)我慢するのは、自分との戦いであって他人がとやかくいうことではないです。食事に対する教育という意味で「食育」がありますが、学校の指導マニュアルで「砂糖は体も心もぼろぼろにするから、食べてはいけませんよ」と先生がいったらちょっとドン引きますよね。それを促している一派が存在するんです。
砂糖が体も心もぼろぼろにする派とは?
砂糖の増加が現代人の病気の増加、肥満の増加を引き起こしているという説は以前からあるのですけど、疫学的にそれを完璧に証明した医学論文って実はないのです。
砂糖=糖尿病、ではありませんし、砂糖=肥満、でもありません。米国のシリアル会社が第二次世界大戦後に安くなった砂糖を利用して、コーンフレークに大量に砂糖をふりかけたものを販売して急激に売り上げを伸ばしたことは事実です(ニワトリのマークは砂糖なし、トラのマークは砂糖ありの、元祖健康オタク博士の関係者の会社のもの)。
巨大食糧産業が陰謀論者のかっこうの攻撃目標になることがあります。しかし、砂糖が体はともかく心さえもぼろぼろにすることってあるんでしょうか?さらにそれを教育現場で教えることをアドバイスするサイトには驚きです。
TOSSランドというサイトが運営している「明日の授業を5分で準備!指導案・授業コンテンツ共有サイト」に砂糖は体も心もぼろぼろにするというページがあります (http://landold.tos-land.net/teaching_plan/contents/7706) 。
対象は小学校六年生の体育・保健の授業で、実際に授業を進める様子を事細かに指導しています。
砂糖のとりすぎがいけないよ、という内容です。でも、下記の発問2にある「血液がどろどろになる」というのはテレビの健康情報番組の見過ぎですね、明らかにこの発問を考えた方は。説明4の一つ食べると、とりすぎになる、って言われてもおやつでだされてたケーキやドーナツを残したら、めちゃくちゃお母さんに怒られるし、もったいないと言って糖尿病のおばあちゃんが食べちゃうじゃないですか〜❗発問考案者さん❗これ以降が明らかにある一定方向へ話は進んでいきます。
前記サイトより
あのね、まず「マイケル」ちゃんは実在の人物なんですか?どこかの論文にでも書いてあったんですか?もし、論文があるのなら必ず引用先を明記しないと、適当な話だと誰でも思いますよ。もし、論文があったとしても「マイケル」なんて個人の名前を書くことありえないんですけど、説明5の作成者さん❗
よくよく読むと元文献らしきもの「砂糖は体も心も狂わせる」がありました、1982年に日本で書かれた本のようです(早速、Amazonさんに注文しました⋯届いたらこの本も多分disります)。
砂糖有害論はなぜ出たのか?
このトンデモ問答集にあるように脳は砂糖が多く含むブドウ糖をエネルギー源にしています。疲れたり、勉強のしすぎで脳のエネルギーを消耗すると、甘いものを欲しくなるのは生理学的に自然な行為です。エネルギー源であるブドウ糖をここで補給しないと逆にマイケルちゃんのようにイライラしたり、集中力がなくなるんじゃないでしょうか?一時期、海外で砂糖がうつ病や非行の原因になっているとされたことがあります。
必要以上に血糖を下げるインスリンが分泌されてしまう「インスリノーマ」という病気の場合、精神的な問題を引き起こすという説が流れ流れて
砂糖→インスリン分泌→血糖が下がる→インスリノーマの症状→キレやすい
となったことが予想されます。
しかし、インスリノーマと精神的な問題は全く無関係であることが明らかになっている現時点では
砂糖→キレやすい
という論法は全く成り立ちません。
砂糖と呼ばれている白い魔物(まるで麻薬だな)はブドウ糖と果糖が混ざった炭水化物ですから、炭水化物を制限するダイエットをしている人にとっては大敵でしょうけど、育ち盛りの小学校六年生に「砂糖は心もぼろぼろにするよ」的な教育を施す教師の方が問題ではないでしょうか?さらにたった5分で明日の授業の用意をするくらいですからさらに悪魔です❗