アメリカの調査によって意外な結果が出ています。
飲酒率って高学歴の方が高くなる傾向があるそうです。この調査は今、世の中を騒がせているエボラ出血熱に対するコメントを出している、米国室病対策センター(CDC)が出しているMorbidity and Mortality Weekly Report (MMWR) で公表しています。
高学歴ほど高くなる飲酒率
結構ハッキリした差になっていて、一番右の紫色の棒グラフが学士以上の学歴の人です。
日本の場合はどうなっているか?
日本の場合はどうなっているのか調べたのですが、「全国代表標本による日本人の飲酒実態とアルコール関連問題」という、ものものしい論文があったのでそれを参考にしたところ
婚姻状況では離別者に、また就業状況別には失業中の者に多量飲酒者が有意に多かったが、学歴や年収とは有意な差を認めなかった。
全国代表標本による日本人の飲酒実態とアルコール関連問題
となっています。
失業者は飲んだくれているイメージがありますし、離婚して生活に不安を抱えて酒に溺れるという状況も理解しやすいのですが、なぜ、アメリカでは高学歴者の方が飲酒率が高いのか?という問題に関してのヒントはこの日本のろんぶんからはわかりません。
喫煙率は明らかに高学歴の方が低くなっている
高学歴・高収入の方が喫煙率が低くなるのは日米で共通となっています。アメリカの高学歴者といえばMBAを取得して投資銀行などの高収入な職業につくために非常にストレスが掛かることが予想されます。お金と愛情の板挟みになって最終的には「愛」を取って目出たし目出たしというエンディングの映画ってありがちですが、そのような映画ではアルコールを飲みながら商談を進めて、夜にはアルコールで馬鹿騒ぎ(中には非合法薬物を当たり前のように使用しているシーンも目立ちます)って場面が登場しますよね。題名は忘れましたが、主人公である新入社員が先輩上司にランチに誘われると、その先輩は昼間っからマティーニをがぶ飲みして、さらに麻薬をやり「俺たちの仕事にはこれが必需品」的なことを教える?ものまでありました(最近、映画の題名がでてこない⋯オメガ3を摂った方がいいかな 笑)。
こんな映画は高学歴ほどストレスが掛かる仕事をしている、だからアルコールもドラッグ使用も仕方がないじゃん的なスノッブなエリート意識丸出しの点が日本人には違和感があるのではないでしょうか?それともいくらお金儲けをしても人間的には最低じゃんというイメージが米国にはあるんでしょうか?
低学歴ゆえに仕事に恵まれず、低賃金の重労働あるいは単純労働に付かざる得ない人の方が将来に対する不安とかをアルコールで紛らわすような気がしないでもありません。もちろん映画でも肉体労働系の方(低学歴だから肉体労働を職業としているというわけではありませんけど)がお酒に溺れる設定のものも多いですよね。
英国では高学歴女子がかなりアルコールに侵されているようです
ロンドン・スクール・オブ・エコノミクスが以前出した研究によると大卒女子の方が低学歴の女子より大量に飲酒をして、多くの人が毎日一杯引っ掛けているんです。
さらに飲酒による問題を抱えていると自覚している女性も多かったと、記事では伝えています。
私が知る範囲でのエリート校を出た高学歴のアメリカ人は大学生活を多いにエンジョイするために、毎週末に馬鹿騒ぎをして漏斗にホースをくっつけてそれを口じゃなく、のど元まで入れ込んでアルコールを流し込みます。日本人と比較してアルコールに対する耐性が強い米国人でもたまに急性アルコール中毒を起こすほどの量を飲みます。馬鹿騒ぎが許されるのは自分たちはエリートであるので、たまにははめを外さないと、という意識を彼らに強く感じます。
最近、個人経営の居酒屋って少なくなった事を嘆いているオッサンも多いですよね。多種多様のおかずを肴に軽く飲んで、たまに飲み過ぎると店主に「今日はこのへんで止めときましょうよ」なんて感じのお店は絶滅危惧種に指定されるくらいの勢いで無くなっています。日本の研究によって日本人の場合、飲酒量は学歴と関連性がなかったことは前述の論文で明らかになっています。
本日は日本が徹底的に欧米諸国に力で打ちのめされた終戦記念日(敗戦記念日とも呼びます)です。高学歴者がリードする政治そして戦争、日米間の違いってこんなところにも現れているんだ、と深く考えさせられた問題です