唐突ですが、実は私はエレベーター恐怖症なんです。
閉所恐怖症というわけではなく、女性やオッサンのコロンの香りが充満するあの空間に閉じ込められる夢を見たのが切っ掛けです。
アロマオイルやお香も焚いた物質を吸っているわけで⋯
加齢臭やミドル脂臭はオッサンだけの問題ではなく、女性にも加齢臭があることをブログに書いて当院女性スタッフから袋だたきにあった私ですが、さらに近年では「アロマ」や「お香」を焚いてリラックスするなんて風潮が特に女性の間ではやっています。
不自然な香り恐怖症の私は「アロマオイル」とか「お香」も微小化した物質を吸入すると言う行為は「たばこ」の煙を吸うのと同じことですのでひょっとしたら健康被害もあるのではと、探しまわりましたよ論文を。そこで見つけました!「お香やアロマオイルはタバコ以上に肺に炎症を引き起こし人体に悪影響を及ぼす」って医学論文を。
線香やアロマオイルはタバコより人体に害がある⁉
この論文の出所は「Science of The Total Environment」という列記とした科学専門誌で「お香有害説」を唱えている論文のタイトルは「Hazard assessment of United Arab Emirates (UAE) incense smoke」(Volumes 458–460, 1 August 2013, Pages 176–186)です。UAEってアラブ首長国連邦のことですから、宗教施設でバンバン焚かれるお香って健康に害を及ぼさないんだろうか?という科学者らしい素朴な疑問からこの研究は行なわれたことが想像されます。
Bakhoorがお香で、Oudhが香油つまりアロマオイルですね。上記論文より
この論文の内容を良く読むと宗教施設ではなく、一般家庭の室内でお香を焚いたときにどのような有害物質が空気中を漂うかを調べたものです。調べた物質は一酸化炭素(CO)、二酸化硫黄(SO2)、窒素酸化物(NOx)、ホルムアルデヒド(HCHO)、微粒子(PM)などです。その結果
アロマやお香のPM、CO、NOxはタバコの煙より多かった❗
というショッキングな事実が明らかになりました。PMは今、世間を騒がせている某大陸から飛んで来る PM2.5とは限らないで微小な物質という意味でこの論文では使用されています。
COは不完全燃焼の状態で生じる物質で一酸化炭素中毒の原因となります。窒素酸化物のうちNO2は光化学スモッグや大気汚染の元凶とされるものです(一酸化窒素NOは泌尿器系では多くの男性に若さを甦らせることができるあの薬のミソなんですけど)。これらの有害物質がタバコの煙以上に室内に充満してしまっているのです、UEAでは。
アロマオイルも脱法ハーブも同じじゃん??❗
多くの被害者を出している脱法ハーブを吸引した悪い人による犯罪が多発しています。いぜん、ハーブであれ、アロマであれ、効果効能があるのならそれは薬物になるんじゃないかというブログを書いてアロマと脱法ハーブを同じに扱うなよ的意見を多数いただきました。
毎日新聞サイトより
でも「薬物乱用対策推進会議」で菅官房長官が安倍首相の言葉として「早急な薬物指定が必要」との内容の発言をしていますし、田村厚生労働大臣も「無承認医薬品の販売として取り締まる」と発言しています(読売新聞 2014年7月8日夕刊)ので、リラックス効果や鎮静効果があると宣伝しているアロマオイルもひょっとしてこの規制に引っかかるかも知れません。
私をエレベーター恐怖症に陥れているコロンや香水をオッサンや女性が体に吹き掛けるのは「明らかに体内に摂取するのが目的」では無いので残念ながら規制されることはありません。
でも、私がエレベーターに乗った時に、呼吸するために空気を「体内に摂取するのが目的」で充満する香りと共に吸入したら犯罪者になっちゃうってこと??
2014年8月16日追記 脱法ドラッグという中途半端な名称への批判から「危険ドラッグ」という名称に決定しました。この名前もなんだかね的なもので、他にもこのようなものも候補になっていました。準麻薬、廃人ドラッグ 、危険薬物 破滅ドラッグ、有害ドラッグ、違法ドラッグ、殺人ドラッグ、幻覚ドラッグ、錯乱ドラッグ 厚生労働省サイトより
呼称を公募していたなんて知りませんでしたが、使用している人は絶対に違う名前で読んでいること間違い無しと予想される所がお役所仕事丸出しですね。