タトゥー(TATOO)を消したいという相談が多いので、除去をお考えの方々にとって有益になるような医療情報を❗と思い記事にしました。タトゥーにも簡単に取れるものと取れないものがあります。実は切ってしまったほうが簡単で早いケースもあります。
タトゥーの芸術性は認めます
私はタトゥーや刺青を入れることを批難してはいません。日本のお祭りで全身に刺青を入れている人がお神輿を担ぐ姿って日本的な美意識を刺激されてしまいます。下町のお風呂屋さんに行くと今でも背中に見事な彫り物をした職人さんと思われるジイさんがアッツイ風呂に真っ赤になりながら我慢して入っている光景に出会います(私の高校は上品ではない下町にありましたので、今でも時々上品・下品を問わずな下町を散策します)。
海外で痛いタトゥーに出会うことってかなりの頻度でありますが、日本でもこんなことあるんですね。
彼氏の誕生日を間違えていれちゃったなんて
このあわてんぼうの女性は彼氏の誕生日が12月14日なのに12月16日と思い込んでいて「1216」と入れてしまいました、さあどうする?!
以前、ビックダディという今では芸能人らしいオッサンの元奥さんが背中一面にタトゥーをいれていることが話題になり、果たして彼女のタトゥーの除去を当院で受けた場合のシミュレーションをブログで紹介しましたので、誕生日間違い刺青の治療を当院で受けた場合を考てみました。
レーザーで簡単に取れるタトゥーと取れないタトゥーがあります
非常に個人的なことなんですが私はWWEのスーパースターのオートンの大ファンなんで、オートンのタトゥーなんてほれぼれします(増えれば増えるほど人相が悪くなるのはWWEの演出です)。彼らは日常的に怪我をしますので、精密検査のMRIを受ける頻度も一般人より多くなるでしょうから、ヤケドをする可能性もあります。
単色で入れたものはレーザーの波長に合っている場合は簡単に取り除くことが可能です。色の中で可愛らしい水色系はどうしてもレーザーが反応する色の波長ではないので厳しいために切除、つまり切り取ることを提案させていただくことが多くなっています。
しかし、切る範囲が大きいと非常に厄介になってしまいます。ティッシュエキスパンダーを埋め込んで皮膚を伸ばして、切除することを複数回繰り返す必要が出て来ます⋯例ビッグダディ元妻など。
実は切る方法が早く問題を解決します
レーザーでタトゥーを取り除くには複数回の治療を必要とすることは当院のHPでご紹介しています。切る場合はタトゥーの面積が小さい場合は一回で済みますので、時間的な負担も治療に要する費用も総額的にはリーズナブルになるはずなんですが、その技術をマスターしている医師ってかなり少ないのです。たんに切って縫い合わせるだけなら、チャラい医師でもそれは可能です。彼らは多分皮膚移植なんてやったこと無いだろうなぁ。
もちろん縫い跡が目立たないようにするのは当然ですが、切除した後に皮膚が引き攣れないか?可動範囲に制限は起きないか?という後々のことまで考て切除する範囲のデザインを考え、実際に経験した医師は意外とすくないので、クリニック選びは慎重にしなければなりません。
実際にこの慌てん坊さんが来院した場合の当院のシュミレーション
この彼女の場合、幸いに濃い紺系の刺青単色ですので、十分にレーザー(QスイッチYAGレーザー)で対応可能です。色素が入り込んでいる深さが均等ではないと予想されますので、一回の治療ではさすがに無理でしょうけど、3ヶ月に一回のインターバルで1年以内に消すことが可能だと思われます。
私たちはこの患者さんに必ず伝えなければならない注意点があります。「現在、日本人の離婚率は3割近いと言われていますから、結婚を決めた相手でも彼の誕生日はタトゥーとして入れない方がいいんじゃない」と。