今日、たまたま隣国の美容整形事情についての取材を受けていたところに、ショッキングな画像が飛びこんできました。
整形後遺症に関するお話です。
中国で活躍(暗躍)する韓国の美容整形医師
元ネタは中国語なんで困るんですが、当院の松下医師は中国語が堪能なので、訳してもらいました。以前中国のモーターショーで注目を集めた彼女ですが(オッサンなら覚えているでしょ、あのシースルーで有名になりましたよね)、最近マスメディアに登場したところ頬からアゴにかけてなんだかゴツゴツしているし、アゴもフェイスラインに対してはめ込み画像のようになっています。
鼻も細くなっているだけではなく、明らかに人工物をいれて今にも飛び出しそうな容貌になってしまっています。
中国のいたいけない人たちが韓国で悲惨な目にあっている話を以前ブログでおつたえしました。ひょっとして彼女はその被害者なんでは、なんて考てしまいました。
写真から得られる整形後遺症?を検討してみます
ネット上でもこのショッキングな画像は取り上げられています。それに対するコメントとして
涙袋を作る
→ 時が経つと目より大きくなり不自然下あごを削る
→ 老いると輪郭が崩れて表情もこわばる頬骨を削る
→ 輪郭がボコボコになる鼻を高くする
→ 鼻梁がゆがんでくる整形依存症になる
http://rocketnews24.com/2014/05/01/437899/
などと書かれていますが「下あごを削る⋯」はあり得ません。2012年の時点ではこんな感じの女性だったのですから。
下顎を削った後遺症
この写真ではアゴに何かを細工している様子は伺えませんし、たった2年で老化で輪郭が崩れるはずがありません。
頬骨を削った後遺症
欧米人は頬骨をけずることはほとんどありませんが、東洋人は出っ張っている人が多いので日本のベテラン美容外科医(チャラい医師は無理)はこのテクニックを習得しています。頬の骨ってかなり繊細な骨なので削る技術をもった美容外科医が中国にいるとは思えないのです、隣国ならいるかも?
目袋を作った後遺症
これもあり得ません。目袋をヒアルロン酸などで作ることを希望される患者さんもいらっしゃいますが、ヒアルロン酸は時間とともに吸収されてしまいますので。
鼻を高くした後遺症
これはかなりあり得ます。はでな整形手術を受けていないと思われるモーターショーの写真と比較すると明らかに鼻筋が目立ちますし不自然な直線を描いています。プロテーゼと言われるシリコン類を鼻に入れると最終的には飛び出て来てしまうのです(この場合はプロテーゼを抜いて、自分の筋膜を埋め込む手術で松下医師の得意とするものです⋯少し宣伝 w)。
整形前と現在の中間の写真を見つけた
やはり、このようなネット上の話題は元ネタを突き止めないといけませんね、この彼女の変な写真がありました、元ネタに。
これって以前話題になった「トンガリさん系」を目指しちゃったんですか❗ここまでやってしまうと、そりゃ解剖学的な骨の構造や筋肉の仕組みをまったく無視しているんですから、美容整形後に何がしらのトラブルっていうか、常識的なモラルを持ち合わせた医師なら手を出しませんって!日本の医師なら(集団提訴のあのクリニックは除く)。
美容整形依存症
日本でもフランス人形になりたがっている女性のことをお伝えしました。女性が美しくなりたい、という気持ちを持つのは良いことです、キッパリ。今日も取材中に「20年くらい前は芸能人の写真を持って来てこの人みたいにしたいんですって患者さんもいたけど、最近はそんな人お目にかかったことないよ」と記者の方にお伝えしていた所です。モーターショーで注目を浴びた彼女は魔が差したんでしょうね、もう少しキレイになりたいと。それでトンガリさんのような間違った目標をもってしまったんでしょうか?
このように究極のあり得ない姿を目指す人を「整形依存症」と呼んでいてかなり複雑な病状なので、一時期このような方に整形手術をしないようにするために手術前に精神・心理テストをマスト事項としようという動きが美容外科の医師の間でありました。中国のこの彼女がどこで美容整形を受けたかは判明しませんが、今日の取材でも韓国の医師が中国で持て囃されている現状を私が以前ブログに書いたものでお伝えしておきました。
しかし、だれか途中で注意してあげろよ❗こんな話ばっかり話題になるとレーザーでシミを取るだけでもイメージが悪くなってしまうではないですか。困った美容整形マニアさん、そして迷惑な整形外科医がいるものです。