スマホはバイキンがいっぱいです、トイレの便座より汚いとの説あり

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先日、家族が肺炎で入院したんですがお見舞いの人は厳重な手指の消毒とマスク着用(買わされる!)を義務付けられて、「おっ、感染症専門の病棟だから当然だな」と思ったんですが⋯。医師の薄汚れた白衣と首からぶら下げたPHSが非常に気になってしまいました。

病院は一時期携帯の電磁波がペースメーカーに影響を与えるという理由と多分入札制度を採用している為に未だにPHSを使用している所がほとんどです。

院内感染という大問題の原因は医療関係者が使う、PHSにある?!

PCって温度環境がダニなのどが繁殖するのに適しているのと、配線コードまわりにハウスダストが着きまくりますので、アレルギーの温床といわれています。携帯やスマホも常に素手でさわりますので、ひょっとするとバイキンの温床になっていないのか気になって「スタンダードプリコーション」と呼ばれる感染症を防ぐ予防対策マニュアルに目を通してみて驚きました。

感染予防策として携帯、スマホ、PHSは対象外だった

「スタンダードプリコーション」では血液、体から離れた皮膚、粘膜、体液は人に感染させるとなっていて、その対策として手洗い消毒、手袋、マスク、ガウンの着用を基本としているのですが、医療関係者の持ち物はあまり気にしていないのです。

例えば筆記用具やペンライト、そして病院で使用されるPHSなどに対する取り扱いは一般的に使用されているマニュアルはないのです。もちろん、院内感染が大注目を集めた為に各病院で詳細なマニュアル、例えば聴診器もしっか消毒しましょうとかを入れ込んだものを作成している施設もあります。

看護師は感染を防ぐためにどれくらい気を使っているのか?

院内感染の原因をお見舞いの人に求めるのなく、患者さんとの密接時間が長い看護師の清潔(きれい、汚いではなっく医学的な清潔)意識を調べた研究がありました。「Bacterial contamination of mobile phones shared in hospital wards and the consciousness and behavior of nurses about biological cleanliness」(Nihon Eiseigaku Zasshi. 2011 Jan;66 (1) :115-21.)という論文を発見したのですが、なんだ日本人じゃん書いているの。英語疲れして楽したいので日本語の論文も入手しましたので、それを参考にして「携帯、スマホはバッチイ」説を強化してみます。

https___www_jstage_jst_go_jp_article_jjh_66_1_66_1_115__pdf

これによりますとバイキンに対して手洗いとかの注意は厳重に行っているが、持ち物に対する意識はかなり低く、なかでもPHSはバイキンだらけということが判明しています。

https___www_jstage_jst_go_jp_article_jjh_66_1_66_1_115__pdf

Nihon Eiseigaku Zasshi. 2011 Jan;66 (1) :115-21.

この調査では医療用PHSの黄色ぶどう球菌に汚染されている率は飛び抜けて高い結果となっています。

海外ではスマホは公衆トイレよりバッチイという話も出ています

海外のメディアでも私と同様の疑問をもった人がいて、その結果をFOX系のテレビで放送していました(FOX系の信頼度はある程度リテラシーの高い方はご理解いただいていると思いますが 笑)。

Cell_phones_found_with_more_bacteria_than_toilet_seat

http://www.myfoxaustin.com/story/21528571/

この記事によると

Some research shows that cell phone in your hand, on average, carries ten times more bacteria than a toilet seat.

つまり、「いくつかの調査で携帯は公衆トイレの便座より10倍バッチイことが判明しています」だって。

本来ならこの幾つかの調査まで元ネタを調べるべきなんでしょうが、最初に日本語の論文を見つけてしまって楽をしてしまった私ですので、今回はここで止めさせていただきますね。

受験生はぜひ試してみてね、風邪を引かないポイントはこれでOK❗だと思いますけど⋯。

受験生はぜひ試してみてね、風邪を引かないポイントはこれでOK❗だと思いますけど⋯。

著者プロフィール

桑満おさむ(医師)


このブログ記事を書いた医師:桑満おさむ(Osamu Kuwamitsu, M.D.)

1986年横浜市立大学医学部卒業後、同大医学部病院泌尿器科勤務を経て、1997年に東京都目黒区に五本木クリニックを開院。

医学情報を、難解な医学論文をエビデンスとしつつも誰にでもわかるようにやさしく紹介していきます。

桑満おさむ医師のプロフィール詳細

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