私をここ数ヵ月悩ましていた糖質制限ダイエット、低炭水化物食によるダイエットって結論出ていました。妙に糖尿病とかに気を取られて弱気の発言続きでしたが、今回は強気で行きます。
本記事の内容
日本でもアメリカでも低炭水化物食の死亡リスクは高い結果
ここではダイエットは痩身方法と同意義語として扱います。
砂糖と糖尿病のリスクのブログは少しマニアックになり過ぎ、統計学の話になってしましました。一般の方には面白くもないものになったと思いますので、今回は結果重視でいきます。
本年の日本糖尿病学会で「糖質制限ダイエット」が解説されました。
糖尿病学会は糖質制限ダイエットに対して良くない、との提言を行っていましたが、さらなる研究が必要とも加えていたため新聞などの報道しか知らない一般の方から白黒はっきりしろ!と声が上がってきていたような気がします(ここのあたりは弱気です)。まだ論文にはなっていない日本の話とアメリカで結論が出ている話を簡潔にお伝えします。
結論:糖質制限ダイエットは糖尿病でない人の死亡するリスクを高めます
ここまでで読むのを止めても問題ありませんが、もう少し内容を知りたい方は読み進んでください。
糖質制限ダイエットは健康な人が行うとかなりリスクがあるダイエット法
国立国際医療研究センターの能登洋先生が2013年5月17日に報告していました。今までは糖尿病や余計な影響を与えるファクターがある研究・論文をもとにブログを書いていた私には目からうろこのキッパリした、先生の研究姿勢には素直に頭を下げざるえません。
方法は統計学的手法における最強の手段メタ解析です。今まで世の中に出ている論文を全てチェックするという解析方法です。先生は糖質制限ダイエット、死亡率、生存率、心血管疾患なとのキーワードで世界中の論文をピックアップしました。
不思議なことに日本の報告は含まれていませんでした。ということは世界的論文に日本の糖質制限の効果を主張している方のものは投稿されていないか、採用されていない可能性もでてきます。どちらにしても効果だけ主張してリスクを検討していないようです。
能登先生が導いた結果
対象者は健康な30歳以上の27万人を5~26年間追跡した調査の結果です。総カロリーに対して炭水化物の摂取量を30-40%の人と60-70%の人のグループに分けて解析しました。
- 総死亡リスク 炭水化物が少ない方が1.31倍高かった
- 心血管死亡リスク 両者に有意差はなかった
しかし一般的な低炭水化物食が効果を発揮すると考えられている心血管発症リスクでは両者に有意差はなしとする結果に関しては確かに低炭水化物食は短期的には血圧・血糖・脂質を改善する効果はありますが、長期的には健康に及ぼす良い結果はでなかった、ということです。
糖質制限の問題点に対する私的解釈
あくまで能登先生が提示されたお話を一般の方にわかりやすく、私なりに解釈して説明します。ここからの内容は糖尿病学会には文責はありません。
私が一時期糖質制限をしてかなり痛い目にあったのは以前ブログで書きました。健康なオッサンは余計なことをしないのがいいのです。ここで少し営業をさせて下さい。糖尿病がないののお腹ポッコリのいわゆるメタボオヤジは簡単にポッコリを解消する「ライポソニックス」がお勧めです。ここまでかなりの論文を読んできたのでこれくらいの営業は許して下さいね。笑
アメリカでもすでに糖質制限のリスクの報告は終了していました。
あとあとになって論文を調査していたら、アメリカでは既に結果が出ていたのです。NIHの公式見解と解釈しても問題ありません。1980年または1986年から20年間にわたって計画された研究、いわゆる前向きコホート研究です。
Low-carbohydrate diets and all-cause and cause-specific mortality: Two cohort Studies
NIHのHPです。
これは図表の一部です。詳しいものは元の文献をご覧ください。
- 対象は1980年~女性を、1986年~男性を20年-26年追跡したものです
低炭水化物食は死亡率を1.12倍高めていた
この結果に疑問を持った場合の研究は、今から多くの統計学的方法に合致した計画をたてて長期間データを収集してから検討するほかはないのです。つまり、現時点では結論が出ていると一般の方は考えて一向に差し支えありません。
私は当分の間、低炭水化物ダイエットや糖質制限ダイエットに対しての論文さがしをしないですみそうです。ホッとしました。