日本に1970年代から続々と主にアメリカのファストフード(以前はファーストフードと言われてましたね)が上陸してきました。私たち世代はアメリカに憧れがあったため、興味本位で手をだし癖になった人も多かったのです。
とにかく悪者のファストフード
肥満が問題になり始めてからファストフードは高カロリー食であり、ビタミン不足になるとの指摘でかなりの勢いで悪者にされている風潮があります。でも、どのお店も結構繁盛しているように見受けられます。アメリカの代表的飲み物であるコカコーラも癖になる味の為、中毒になる成分が入っている的な都市伝説も一時期あったくらいです。
肥満の原因として訴えた人がいた
アメリカで自分が肥満になったのはファストフードが原因である、よってその会社を訴えるなんて日本では想像できないような訴訟があったことをご記憶の方もいるのではないでしょうか?
では、本当にマックやケンタは体に悪いのでしょうか?実はそれらの成分は秘密の調味料も入っている為、また流通経路が日米では違うので単純に比較することはできません。でも、カロリー計算なら万国共通ですので肥満、ダイエットにおいてファストフードが悪者なのか検討してみます。今回はトンカツを擁護したデータより私的なバイアスをかけていませんので突っ込む場合はBMJ2013;346を書いたハーバード大学のJason P Blockさん達に突っ込んでください。
なんと自分に甘いのでしょうか、人間というものは
気の利いたレストランではメニューにカロリー数が書かれているところが多くなっています。うちの近所の蕎麦屋さんでもカロリー表示がされていますが、どう見ても少なめなのはご愛嬌とします。
アメリカのファストフード店はカロリー表示がされているとことが多いですし、ネット上で調べれば必ず表示してある場所を見つけることができます。あのハーバード大学が2010年から2011年にかけて徹底的に調査した結果がイギリス医師会雑誌BMJに掲載されていましたので、ご紹介します。
まず方法は、店舗はマクドナルド・バーガーキング・サブウェイ・ダンキンドーナツ・ウェンスデーと日本でも知られたファストフード店の利用者、成人1877人、青年1180人、学童330人について詳しく調査しました。
方法は簡単に説明すると本人が食べてたと思うカロリーと本当に摂取したカロリーを比較するものでした。結果
余り見慣れないグラフと思いますので、簡潔に説明しますと自分で食べたと思うカロリーはなんと実際に摂取したカロリーよりかなり過小評価していたのです。多くて500カロリー、少なくても145カロリーです。思春期の人のサブウェイでの勘違い?はとびぬけていることがわかります。逆にダンキンドーナツは少なめです。
サブウェイは野菜も入っているしカロリーが低めに感じていて、もともとドーナツは高カロリーのイメージを持っていたためかも知れません。
つまり自分が摂取しているカロリーをお店はわざわざ表示しているのに過小評価していたことになります。=自分に甘い!
さらにシツコク調べた
この論文はさらにしつこく調べています。カロリーをいっぱいとる人ほど、実際に摂取したカロリーとの差が開いているく傾向を示しています。
例えばオッサンは1000カロリー取ったと思っていても、実際は1500カロリーとっていましたよ、と上記グラフは読み取ることができます。育ちざかりの世代は500カロリーしかとっていないと言い張っても本当は1000カロリーも摂取しているのです。
でもこれじゃ太るよ
ちなみにアメリカのみなさまがあまりカロリーが無いと意識していると予想されるサブウェイの見本です
普通の日本人だとこりゃまずいぞ、って思う量ですよね。
結論
自分じゃ大して食べてないと思っていても、結構なカロリーを摂取してしまいがちなファストフードです。でもファストフード店内を見回すか、事前にネットで調べればカロリー表示を見つけることが出来るはずです。
ファストフードが肥満の敵ではなく、自己評価がゆるくなる人間が悪いのです!