VOV リフト、糸を入れて顔のたるみをしっかりあげる新しい治療方法

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美容外科は限りなく美容皮膚科に近づいています。

美容外科は切る手術がメインと考えられ、抵抗感を示す患者さんが多いのが実情です。最近当院で行い出した新しいリフトアップの治療方法「VOVリフト」を先日私が実際に体験しました。

基本的にこのVOVリフトは切りません。このVOVリフトの効果と注意点や副作用に関してお伝えします。

糸を使って切らないで顔のたるみを治す治療方法VOVリフトが今キテいます。

歳をとると、重力の影響で皮膚は必ずたるんできます。これが顔のたるみの原因です。

特に顔のたるみを気にする方が多くても、美容外科手術の花形である切るフェイスリフト手術に踏み切る方はまだまだ当院では少数です。多くの顔のたるみを気にされている方は切らない方法を選択するために、その場合は高密度超音波と呼ばれる方法(HIFU ハイフ)や糸を使ったたるみ改善方法がどちらかというと好まれる治療法になっています。

VOVリフトなどのスレッドリフトに使用される糸は20種類以上あり、当院でも患者さんの状況に応じて使い分けてきました。→20種類以上ある糸の中から、専門家がすすめるベストな糸リフトはこれだ!

効果的には
切るフェイスリフト>糸を使ったリフトアップ>HIFUを使ったリフトアップ
とお考えください。

真ん中に位置する糸を使ったリフトアップはちょっと前まで当院でも「ハッピーリフト」の人気が高く一押しでした。私としてはハッピーリフトという名前が気に食わなかったので、ハッピーリフトより洒落たネーミングであり、リフトアップ効果も高く、効果の持続期間も長いものを待ち望んでいました。

やっと見つかったというか出たのが、先ほどからお伝えしているVOVリフト(ボブリフト)という糸を使ったたるみ改善方法です

↓がVOVリフトに使用する糸で、時間とともにVOVリフトの糸は体内に吸収されます(VOVリフトの糸が吸収される利点については後述)。

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VOVリフトはこんな感じのギザギザした糸を顔に入れ込みます。VOVリフトで使用する糸は今までのものとこのような違いがあります。

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このVOVリフトでたるみ治療する場合麻酔をするので痛みの件はお忘れいただけると、話を早く進められ、うれしいです。

このVOVリフト、実際に私は受けました〜❗結果はこんな感じです

患者さんの声と称して、そのクリニックの美容治療の素晴らしさを表現するサイトが多く見られましたが、嘘か本当か、はたまたヤラセということもあり、好ましくありません。そこで当院名物の院長である私が実際にこのVOVリフトを体験しましたので、その結果をお伝えしますね。

まずは×印の刺入点に局所麻酔をちょっと注射します。

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そしてそこから特殊な細い管を通して、ギザギザの糸を青線に沿って挿入します。この時、ゴソゴソする感じはしますが痛みではありません。糸を通した後に細い管を青い線、実際は皮膚の下に糸だけが残るようにして管を抜きます。次に糸を刺入点に向かって引っ張りほほ全体の皮膚をリフトアップします。

実はこのVOVリフトは切らないという表現は嘘になり、刺入点の一部をほんの少しだけだけ切開します。糸を引っ張りあげた後、糸の一方を皮膚の下に固定して切開した部分を数針縫って治療は完了します。

すると、ジャジャアーン❗こんな感じにリフトアップの完成❗

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左が疲れ切った中年のオッサン、右がVOVリフト後の若々しいたるみのなくなった私です。美容系広告の規制が厳しくなっております。当院は有料広告と言われる手法は一切おこなっていませんが、ビフォーアフター写真はひどいクリニックだとフォトショップ等を使用して加工修正しているなんて話も耳にします。この使用前使用後、どう見ても画像を編集はしていませんよね(笑)。

私の場合は糸を使った治療は初めてではありませんし、しっかりとたるみを改善したかったので小さな切開をしました。切るのは嫌だ、とか初めてスレッドリフト系を行う方は切開しない方法をオススメしております。

VOVリフトに使用する糸は永久に持つわけではありません

せっかく高額な費用を支払ってこのVOVリフトをおこなっても治療効果は一生持つわけではありません。数年すれば誰でもさらに歳を取るのでそれなりに顔のたるみは生じてきます。

さらにこのVOVリフトは一定の年月をかけて自然と体内に吸収されますので、引っ張り上げている力も徐々に弱くなるのです。そんなんじゃ損するじゃん、とのお言葉が返ってきそうですが、フィラー注射と呼ばれるヒアルロン酸注射も半年程度で体内に吸収されるからこそ人体に安全であると考えられています。

ボトックス注射もそうです、効果が持続しないからこそ安全なのです。

いくつかの美容クリニックでは体内に入れるものを長年、ひどい所だと永久に持続するなんてセールストークしている所もあると耳にします。そんなクリニックはこんなトラブルを引き起こしています。

歯科医師の不正請求6億円もすごいけどフィラー注射(ヒアルロン酸)で342万円も凄い❗

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さらにはこんなこともありました。

ぼったくり美容外科発見❗切らないフェイスリフトで400万円⁉

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このVOVリフトの金額はこれらの10分の1ほどです(入れる糸の本数によって値段が変わります)。気になる費用はVOV リフト4本まで1本45000円、5本目から1本40000円です(税込)。私の場合は使用した糸の数は両方で6本、この場合は麻酔代から術後の薬や抜糸や再診料全部で4本×4.5万+2本×4.0万=26万(税込)です、もちろん私の場合は実験台なのでゼロ円。このVOVリフト、首のたるみも同時に行う方もいらっしゃいます。治療費に関しては高い❗とのご意見もあるかもしれません。

大手チェーンクリニックのような安値で勝負は無理です。逆にメチャ高い❗とのご意見もいただいたことは無いです。なんせ地元のみなさまに愛されることを目的とした地元密着型という不思議な形態の美容系を併設している普通のクリニックですからね。

術後の痛みですが⋯なぜか私の場合は数日間は刺入部位がちょっとズキズキしました。傷の痛みではなくVOVリフトで使用した糸を固定する時に日頃の恨みがあったとは思いたくはないのですが、看護師あるいは松下医師が必要以上に引っ張った糸を固定していた部分のひきつれによるものでした。一週間もしないうちに全く気にならなくなって今日に至っています。

次々と出てくる新しいスレッドリフトと呼ばれる糸を使った顔のたるみを解消する治療方法、もうちょっと待てばもっといいのが出るかも、なんて考えている方もいらっしゃるかもしれませんけど⋯その間にさらにたるみは加速するかもしれませんよ、なんてことを言ってしまいそうになるんで、私は女性心理をわかっていないと評価されるんでしょうね、反省します。

おまけ:美容皮膚科と美容外科の違いについて

美容皮膚科と美容外科の違いはざっくり言うと切るか、切らないか、です。皮膚科から発展した美容皮膚科は基本的に切ったり縫ったりする外科的な手術を行わないフィラー注射やボトックス注射によって市民権を得たと考えられるマイルドな美容系の治療とお考えください。

しかし、切らない二重手術と呼ばれている埋没法という一重まぶたを二重にする手術があり、美容皮膚科でも行われています。これは正確には切らない、ではなく「ちょっと切る」んです実際は。

当院は保険外治療の美容外科と美容皮膚科の両方の科目を正式に標榜している、駅から遠い地元密着型の美容系クリニックです。保険診療は標榜科目は泌尿器科と内科です⋯実は諸事情により今まで標榜していた皮膚科は近いうちに外す予定です。

著者プロフィール

桑満おさむ(医師)


このブログ記事を書いた医師:桑満おさむ(Osamu Kuwamitsu, M.D.)

1986年横浜市立大学医学部卒業後、同大医学部病院泌尿器科勤務を経て、1997年に東京都目黒区に五本木クリニックを開院。

医学情報を、難解な医学論文をエビデンスとしつつも誰にでもわかるようにやさしく紹介していきます。

桑満おさむ医師のプロフィール詳細

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