当院崩壊寸前⁉役職者を「さん付け」する会社が発展するなら医療機関はどうなちゃうんだ(涙)

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当院の患者さん向けお問い合わせメールシステムが不調で多くの患者さんにご迷惑をおかけしたことをお詫び申し上げます。

この当院サイトのメールシステム崩壊と同時に私が個人的に使用しているメール(サイトとは完璧に独立)もなぜかヘンテコになってしまい、これらの修復に三週間程度要してしまいました。

内部崩壊と外部崩壊同時進行中?ポンコツとなりかけている当院(涙)

そんなこんなの悲惨な状況においてブログを書く余裕がありませんでした。

さらにさらに8月から内部体制を大幅に改善(私は改善だと信じている)を行ったところクリニック内もギクシャク、スタッフに伝達するにしても今までのデータを掘り返そうとしても、メールだけでなくシステム自体もポンコツに成り果てしまうという

悲劇が悲劇を呼ぶ完璧に負のスパイラルに陥ってしまいました

そんな大混乱、頭の中はどれを先に解決すればいいのかのという常日頃は冷静沈着との評判の私もパニック状態。

そんなこんなもうどうにでもなっていいや的な投げやりな気持ちになりかけた時に目にしたブログ記事。これは東洋経済に掲載された役職者を「『さん付け』する会社が崩壊するワケ」(https://toyokeizai.net/articles/-/165541)というタイトルで投稿された、どちらかというとポンコツ方面のオッサン(ジジイとの表現も見かけたような気がしないでもない)に対する猛烈な反論内容のブログです。

役員であろうが社長であろうが数十年前から「さん付け」を社風として、今も元気なリクルート出身の私のネット上のアドバイザーでもあるブロガーじゃなくストラテジストの永江一石さんのブログを読んでしまったのです。

医療機関って普通役職・職種で呼ぶのが当然なので、今までのように「院長」とか「先生❗」なんて読んでいたら当院の場合、内部崩壊+外部崩壊+権威付けの呼称で呼び合う意味のない悪習=即メルトダウンという図式がパニック状態の私の脳内をぐーるぐる。

院長をなんと呼ぶか、それは大問題だぞ、なんてことはなさそうです

院内で私のことや他の医師のことを「先生」と呼ぶ、あるいは書き物に書くことは基本的に避けようよ、とのスタイルで21年間の開業医人生を送ってきました。私は院長という役職なので、流石に「桑満さん」って従業員に呼ばれたらムッとするかもしれません(この辺りがすでにポンコツなのかも)。

美容専門の松下医師のことを私もスタッフも「松下先生」と呼びますが、患者さんに対しては「当院の松下医師は」「松下Dr」という使い方を指導しています。

一時期うるさ型の方が

医師を先生と呼ぶのは如何なものか的な主張がメディア等を賑わせました

そもそも先生という意味は、なんてうんちくをご披露されていた時期があったのです。中には「センセ」って感じで医師を呼ぶ人もいますが愛着があると判断しますが、「センセイ」と書く場合はバカにしている場合が多いようです。以前は看護師さんのことを看護婦さんと何の抵抗もなく読んでいた時期と重なるような記憶もあります。

しかし、医療業界はその地位を患者さんに明確にしないと、看護師が診断を下したり、事務系のスタッフが採血したりなんて問題が発生しますので、役職で呼び合うことによって権限を明確にする必要もあるのです。当院の場合、名札に「院長」「医師」「看護師」「受付」と書き添えていいる上に白衣等も医師・看護師・エステシャン・受付で誰が見ても見分けが着くように開院当初から気を使っています。

重要なのは「要は中身次第」ってことです

ある病院の受付の方がこんなことをツイートしています。
https://twitter.com/dGDBBB3tJjZuYFB/status/1031519478125752320
これは明らかに違法ですよね、事務の人が調剤やっちゃってますから。こんな病院はとんでもない医師・看護師が勤務しているリスキーな医療機関と言えるでしょう。永江さんのブログには

要は中身次第 という根本に戻ってしまうわけです。企業の本質がしっかりしていれば、肩書きで呼び合おうがさん付けだろうがたいした差はないと思うんですよ。

との真っ当なご意見が記されていますので、救われましたです。

当院の場合、医師だからといって個室の用意はありませんし

院長である私でさえ院長室がありません

スタッフはマンションの一室でゆっくり休憩が取れたとしても、医師は診察室の椅子で休憩、院長である私は非常勤医師に診察室を占領され院内を徘徊してしまうような時もあります。つまり

打ち合わせに課長様が出てこられるときは取り巻きが10人くらい参列されました。当時はトヨタでは役職が付くと食堂が別になり、椅子や机がグレードアップしていく。「出世したな、おれ」を痛感させる仕組みになってると中の人に聞きました。

ことにはならないのです。本当に永江さんがブログに書いたように

企業の価値は中身で決まり呼び方はその企業のスタイルによる

が大正解だと考えます。

患者さんのことを「患者様」と読んでいた医療機関はその後どうなった?

医療機関もサービス業である、との考え方が流布した時期がありました。そのためか

患者さんのことを「患者様」と呼び出す医療機関が全国で多発しました

その時も私は「医師と患者さんの関係はフラット、医療はサービス業的要素を取り入れる必要はあるが患者さんに媚びる必要は無し」と考えて「患者さん」で21年間やり通しています。中には患者さんのことを「患者様」「何々さま」なんて呼んでおきながら影では「あの患者はさあ」とか名前を呼び捨てにしている医療機関も多分というか、間違いなくあったはずです。こんな医療機関の中身はスッカスカ、心のこもった医療なんかできるはずはありません。多分、今頃は患者さんと呼ぶようになっている医療機関が多数なんじゃないでしょうか?

画像

ほらね、独立行政法人国立病院機構埼玉病院サイト(http://saitama-hospital.jp/patients/Patients_referred.html)。

じゃあ、なんで私のところはメールシステム、データ管理システムが崩壊して、さらに内部崩壊寸前に陥ってしまったのでしょうか?とのジレンマに陥っています。私は今流行りの医療機関のチェーン展開なんて考えもしませんし、地域にどっしり密着した医療を目指しています。さらに私の能力は大型バスの運転手にはなれなくても、マイクロバスの運転手程度。多分

自分自身がポンコツになり出したことが大きな原因だと思います

ここ数ヶ月かけてお問い合わせフォームの管理やデータ収集システム、そして内部組織の改変にポンコツではない、生き生きしたフレッシュな人材・知恵を外部・内部合わせてご協力いただくことにすることにしました。

そこでちゃっかり求人

私はwebにめちゃ強いぞ❗って医師・看護師さん・エステシャンの方、ぜひメールください

もちろんぶっ壊れた問い合わせフォームは現時点で絶好調です❗少なくとも現在の収入以上の給与は保証いたします。

そういえば企業の寿命20年説がありましたよね。当院も開業して21年経過しているんです、内装を大幅にいじっても基礎がポンコツになっていることに院長である私は気がつかなかったのかもしれません。さあ、スタッフの皆さん、明日からは私のことは「桑満さん」と呼ぶようにしましょう、ってワケになるはずないじゃん(苦笑)。

著者プロフィール

桑満おさむ(医師)


このブログ記事を書いた医師:桑満おさむ(Osamu Kuwamitsu, M.D.)

1986年横浜市立大学医学部卒業後、同大医学部病院泌尿器科勤務を経て、1997年に東京都目黒区に五本木クリニックを開院。

医学情報を、難解な医学論文をエビデンスとしつつも誰にでもわかるようにやさしく紹介していきます。

桑満おさむ医師のプロフィール詳細

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