ED(男性機能障害)

ED(男性機能障害)とは

ED(男性機能障害)は「Erectile Dysfunction」のことで、勃起障害のことをいいます。性交時に十分なだけの勃起が得られず、また維持できないため、満足な性交が行えない状態です。

従来使われていた「インポテンス」は全く勃起しないことを指していましたが、広い意味で性行為が行えないことをEDというようになっています。

症状

性行為の途中で萎えてしまう、勃起時に十分な硬さが得られない等の症状があります。性交時に全く勃起をしない従来のインポテンスより幅広く解釈されています。

種類・原因

機能性と器質性があります。

機能性

EDの大部分を占めていて、心因性と言われ、緊張や自信喪失などの心の問題に起因します。
機能性では自慰は可能であり、いわゆる「朝立ち」はすることが多いです。

器質性

勃起に必要な神経や血管に実際に障害があることで、原因として多いのは糖尿病による血管閉塞や神経障害です。

診断と検査

まずは問診が重要となります。糖尿病などの基礎疾患の存在を確認するために、一般的な血液検査に加え、男性更年期障害(LOH症候群)との鑑別診断のためホルモン検査を行います。

当クリニックの考え方・治療方法

現在では効果的な薬剤があるため、薬物治療が中心になります。このタイプの薬剤は、陰茎の海綿体平滑筋を拡張させ、陰茎への血流を増加させる作用があります。

当クリニックで現在積極的に使用しているのは、シアリスです。シアリスの利点は、

  • 作用時間が長時間に及ぶ
  • 食事の影響を受けない
  • 血管のダメージを回復させ、ED自体を治すことの可能性が期待できる

という点です。
薬によって効果には個人差がありますので、従来からのバイアグラ(50mg)とレビトラ(10mg)も常備しています。薬剤の効果は1時間くらいで最高に達するので、性交の1時間くらい前に服用します。
バイアグラはできれば食前が望ましいですが、レビトラは食事にはあまり影響しません。

シアリス・レビトラ・バイアグラは内服しただけで自然に勃起するわけではなく、性的刺激も必要です。
これらは、過度な低血圧を招く可能性があるニトロール等狭心症の硝酸薬剤とは併用できません。しかし、「心臓の薬を飲んでいるから治療ができない」というのは誤りです。現在使用中の薬(抗うつ剤等)が原因の場合もあります。
また、降圧剤などで併用しにくいものもありますので、処方希望の方は必ず現在内服している薬が具体的に分かるようにしてご来院ください。

また、男性更年期障害(LOH症候群)の一症状としてEDが出ることが多いので、その場合はこれらの薬を併用しながら、LOHの治療を進めることにより治癒が期待できます。

インターネットなどで販売されているED治療薬の半数以上が全く効果のないものか、逆に危険な副作用を起こす成分が入っていることが製薬会社の調査によって判明していますのでご注意ください。

処方される主な薬

バイアグラ錠
バイアグラ錠
バイアグラ錠一錠
 poooooooooo

製薬会社名

ファイザー株式会社

主成分

シルデナフィル

作用・効果

EDの改善

用法・用量

成人は1回1錠(主成分として25〜50mg)を1日1回性行為の約1時間前に服用

副作用

血圧低下

その他

ED改善薬の元祖です

レビトラ錠
レビトラ錠
レビトラ錠一錠

製薬会社名

バイエル薬品株式会社

主成分

バルデナフィル

作用・効果

EDの改善

用法・用量

成人は1回1錠(主成分として5〜20mg)を1日1回性行為の約1時間前に服用

副作用

血圧低下

シアリス錠
シアリス錠
シアリス錠一錠

製薬会社名

日本イーライリリー株式会社

主成分

タダラフィル

作用・効果

EDの改善

用法・用量

成人は1回1錠(主成分として5〜20mg)を1日1回性行為の約30分〜1時間前に服用

副作用

血圧低下

その他

36時間効果が持続する特徴があります

更新日:

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著者

桑満おさむ医師

このページの文責:桑満おさむ(医師)
Osamu Kuwamitsu, M.D.

1986年横浜市立大学医学部卒業後、同大医学部病院泌尿器科勤務を経て、1997年に東京都目黒区で五本木クリニックを開院。

患者さん1人ひとりのホームドクターになるという理念のもと、常に敷居が低くどなたでもお気軽に来院できるクリニックを目指し、とくに日帰り検査・手術に力を入れています。技術の向上はもちろんですがより新しい医療機器や治療方法・医学情報の提供につとめています。患者さんとの会話を大切にしています。

桑満おさむ医師のプロフィール詳細

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